ヨナの徴(有体的復活の徴)以外の徴は与えられない

        ・・人が罪と死の恐怖から救われるのは「有体的復活」の福音だけ・・

 

       2011.9.4 すずめの会 感話 高橋照男 (讃美歌4501

 

 

マタイ12:38-42 ヨナの徴

12:38 すると数人の聖書学者とパリサイ人が口を出して、イエスに言った、「先生、(では、神の子である証拠に)あなたの(不思議な)徴を見せてください。」

 

「感話と引照」

●「キリストは本当に神の子か」の問いは重要。どうしたらそれが分かるのか

塚本訳 マタ 16:1

16:1 するとパリサイ人とサドカイ人とが来て、イエスを試そうとして、(神の子である証拠に)天からの(不思議な)徴を示すようにと頼んだ

 

● 信じるのに徴(奇蹟)を求めるのは人間として自然。裁判には証拠が必要

塚本訳 Tコリ1:22

1:22 実際、ユダヤ人は(信ずるための証拠に神からの不思議な)徴を乞い、異教人は(真理を知るために)知恵を求めるが、

 

● 信仰に到るにはこの世的証拠は役に立たない。奇蹟、この世的栄光教会、

塚本訳 ヨハ 3:1-3

3:1 ところでパリサイ人の中に名をニコデモという人があった。ユダヤの(最高法院の)役人であった。

3:2 ある夜、イエスの所に来て言った、「先生、わたし達はあなたが神のところから来られた先生であることを知っています。神がご一しょでなければ、あなたのされるあんな徴[奇蹟]はだれもすることは出来ません。

3:3 イエスが答えて言われた、「アーメン、アーメン、わたしは言う、(徴を見て信じたのではいけない。)人は新しく生まれなおさなければ、神の国にはいることは出来ない。」

 

 

12:39 彼らに答えられた、「この悪い、神を忘れた時代の人は、(信ずるのに)徴をほしがる。しかしこの人たちには、預言者ヨナの徴以外の徴は与えられない。

 

「感話と引照」

●イエスは人々が病気の治癒を見て信仰に到るのは良くないと思われた。

塚本訳 ルカ 9:41-42

9:41 イエスが答えられた、「ああ不信仰な、腐り果てた時代よ、わたしはいつまであなた達の所にいてあなた達に我慢しなければならないのか。息子をここにつれてきなさい。」

9:42 しかし来るうちに、悪鬼がもうその子を投げ倒して、ひどくひきつけさせた。イエスは汚れた霊を叱りつけて子をいやし、父親に返された。

 

塚本訳 マタ 12:15-16

12:15 イエスはそれと知って、そこを立ちのかれた。すると大勢の者がついて来たので、一人のこらずその病気をなおして、

12:16 自分のことを世間に知らせるなと戒められた

 

●「証拠があれば神を信じたい」という人は理性の納得を要求している。

塚本訳マタ 16:4

16:4 この悪い、神を忘れた時代の人は、徴をほしがる。しかしこの人たちには、ヨナの徴以外の徴は与えられない。」イエスは彼らをすてて立ち去られた

 

塚本訳 ヨハ 20:25

20:25 そこでほかの弟子達が、「わたし達は主にお目にかかった」と言うと、彼らに言った、「わたしはその手に釘の跡を見なければ、わたしの指をその釘の場所に差し込まなければ、手をその脇腹に差し込まなければ、決して信じない。

 

●神と復活を信じられるのは神の主権が人に働く時で、理性の努力では不可能

塚本訳ヨハ 6:44

6:44 (わたしを信じないのは、父上が引っ張ってくださらないからだ。)わたしを遣わされた父上が引っ張ってくださらなければ、だれもわたしの所に来ることはできない。(しかし来れば、)わたしはその人をきっと最後の日に復活させる。

 

塚本訳マタ 11:27

11:27 ──(知恵も力も、その他)一切のものが父上からわたしに任せられた。父上のほかに、子(であるわたし)を知る者は一人もなく、また、子と、子が(父上を)あらわしてやる者とのほかに、父上を知る者は一人もない

 

塚本訳 ヨハ 14:22-23

14:22 イスカリオテでない方のユダが言う、「主よ、いったいどういうわけで、わたし達だけに御自分を現わし、この世(の人)にはそうしようとされないのですか。」

14:23 イエスは答えられた、「わたしを愛する者は、わたしの言葉を守る。するとわたしの父上はその人を愛され、わたし達は(父上もわたしも)、その人のところに行って、同居するであろう

 

塚本訳 使  10:39-41

10:39 ──(使徒たる)わたし達は、イエスがユダヤ人の地、ことにエルサレムでされた一切のことの証人です。──このイエスを人々は『(十字架の)木にかけて』処刑した。

10:40 (しかし)神はこの方を三日目に復活させ、(人の目にも)見えるようにされた。

10:41 (ただし)国民全体でなく、神からあらかじめ選ばれていた証人であるわたし達、すなわちイエスが死人の中から復活されたあとで、一緒に飲み食いした者(だけ)に見えたのです。

 

塚本訳 ヨハ 3:8

3:8 風[プニューマ]は心のままに吹く。その音は聞えるが、どこから来てどこに行くか、あなたは知らない。霊[プニューマ]によって生れる者も皆、そのとおりである。」

 

塚本訳 使  16:14

16:14 するとテアテラ町の紫毛織物の商人で、敬信家のルデヤという婦人が聞いていたが、主はその心を開いてパウロの話に耳を傾けさせられた

 

塚本訳 ヨハ 16:13

16:13 真理の霊が来る時、彼があなた達を導いていっさいの真理を悟らせるであろう。(いっさいの真理というのは、わたしと同じく、)彼は自分勝手に話すのではなく、(父上から)聞いたことを話すからである。また将来起るべき(世の終りの)ことをあなた達に知らせるであろう。

 

塚本訳 ヨハ 6:36-37

6:36 しかしわたしは(前に)『あなた達はわたしを見たのに、信じない』と言った。

6:37 (だが、信じないのは父上の御心である。)父上がわたしに下さるものは皆、わたしの所に来、わたしの所に来る者を、わたしは決して放り出さない。

 

塚本訳 マタ 6:6

6:6 あなたが祈る時には、『奥座敷に入り、部屋をしめきった上で、』隠れた所においでになるあなたの父上に『祈れ。』そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父上は、褒美をくださるであろう。

 

12:40 すなわち『ヨナが三日三晩大きな魚の腹の中にいた』ように、人の子(わたし)も三日三晩地の中におるのである。

 

「感話と引照」 

●イエスの死と復活はヨナが海に投げ込まれ三日三晩闇の中にいたのと類似

新共同 ヨナ 2:1

2:1 さて、主は巨大な魚に命じて、ヨナを呑み込ませられた。ヨナは三日三晩魚の腹の中にいた。

 

新共同 ヨナ 2:11

2:11 主が命じられると、魚はヨナを陸地に吐き出した

 

塚本訳 ルカ 11:30

11:30 すなわちヨナが(大きな魚の腹から出てきて)ニネベの人に徴となったように、人の子(わたしも地の中から出てきて)この時代の人に徴となるのである

 

塚本訳 ルカ 24:46-47

24:46 言われた、「救世主は苦しみをうけて、三日目に死人の中から復活する

24:47 また罪を赦されるための悔改め(の福音)が、その名においてすべての国の人に説かれる、エルサレムから始まって、と(聖書に)こう書いてある。

 

●「預言者ヨナの徴」というイエスの生前の言葉は聖霊が降ることで分かる

塚本訳ルカ 24:7-9
24:7
『人の子(わたし)は罪人どもの手に引き渡され、十字架につけられ、三日目に復活せねばならない』と言われたではないか。
24:8
女たちはイエスの言葉を思い出して
24:9
墓から帰り、十一人(の使徒)とそのほかみんなの人に、一つのこらずこのことを知らせた。

 

塚本訳 ヨハ 13:19

13:19 事のおこらない先に、いまから言っておく。事がおこった時に、わたしがそれ(救世主)であることをあなた達が信ずるためである。

塚本訳 ヨハ 14:26
14:26
(わたしが去ったあとで、)父上がわたしの名で遣わされる弁護者、すなわち聖霊が、あなた達にすべてのことを教え、またわたしが言ったことをすべて思い出させるであろう

●復活の史実性。遺体の消失、空の墓、三日目にということは歴史内の出来事塚本訳 ヨハ 20:8-9                             20:8 すると先に墓に着いたもう一人の弟子も入ってきて、見て、信じた。       20:9 イエスは死人の中から復活されねばならないという聖書の言葉が、(この時まで)まだ彼らにわかっていなかったのである。

塚本訳 ルカ 24:31-32

24:31 (その時)二人の目が開けて、その方とはっきりわかった。すると(また)その姿が見えなくなった。

24:32 二人は語り合うのであった、「(そう言えば、)道々わたし達に話をされたり、聖書を説き明かされたりした時に、胸の中が熱くなったではないか」と。

 

●イエスの復活は弟子すらも疑った。人間の理性は有体的復活を疑うのは当然

塚本訳 マタ 28:16-17

28:16 さて、十一人の弟子はガリラヤに行き、イエスに命じられた山にのぼり、

28:17 お目にかかっておがんだ。しかし疑う者もあった。

 

●「見ずして信ぜよ」というのは理性を犠牲にする事で、人間として無理な事

塚本訳 ヨハ 20:27-29

20:27 それから(すぐ)トマスに言われる、「指をここに持ってきて、わたしの手(の釘の跡)をよく見てごらん。手を持ってきて、わたしの脇腹に差し込んでみなさい。不信仰をやめて、信ずる者らしくしなさい。」

20:28 トマスがイエスに答えて言った、「わたしの主よ!わたしの神よ!」

20:29 イエスは言われる、「わたしを見たので、信じたのか。幸いなのは、見ないで信ずる人たちである。」

 

12:41 しかし人々は信じない。(だから)ニネベの人がこの時代の人と一しょに(最後の)裁き(の法廷)にあらわれて、この人たちの罪が決まるであろう。というのは、ニネベの人はヨナの説く言葉に従って悔改めたが、(この人たちは、)いまここにヨナよりも大きい者がいる(のに、その言葉に従わない)からである。

 

「感話と引照」

●ニネベの人はヨナの言葉に悔い改めた

口語訳 ヨナ 3:4

3:4 ヨナはその町にはいり、初め一日路を行きめぐって呼ばわり、「四十日を経たらニネベは滅びる」と言った。

 

口語訳 ヨナ 3:10

3:10 神は彼らのなすところ、その悪い道を離れたのを見られ、彼らの上に下そうと言われた災を思いかえして、これをおやめになった。

 

●ヨナ書は4章と短いながら「裁きと赦し」がテーマで新約の曙である。

口語訳 ヨナ 4:1-2

4:1 ところがヨナはこれを非常に不快として、激しく怒り、

4:2 主に祈って言った、「主よ、わたしがなお国におりました時、この事を申したではありませんか。それでこそわたしは、急いでタルシシにのがれようとしたのです。なぜなら、わたしはあなたが恵み深い神、あわれみあり、怒ることおそく、いつくしみ豊かで、災を思いかえされることを、知っていたからです。

 

口語訳 ヨナ 4:9-11

4:9 しかし神はヨナに言われた、「とうごまのためにあなたの怒るのはよくない」。ヨナは言った、「わたしは怒りのあまり狂い死にそうです」。

4:10 主は言われた、「あなたは労せず、育てず、一夜に生じて、一夜に滅びたこのとうごまをさえ、惜しんでいる。

4:11 ましてわたしは十二万あまりの、右左をわきまえない人々と、あまたの家畜とのいるこの大きな町ニネベを、惜しまないでいられようか」

 

●イエスに神の子の自覚があってもそれを人間が告白するのは聖霊の働き

塚本訳 マタ 16:13-17

16:13 ピリポ・カイザリヤ地方に行かれたとき、イエスはこう言って弟子たちに尋ねられた、「世間の人は人の子(わたし)のことをなんと言っているか。」

16:14 彼らが言った、「あるいは洗礼者ヨハネ、あるいは預言者エリヤ、あるいはエレミヤとか(昔の)普通の預言者とか言う者があります。」

16:15 彼らに言われる、「では、あなた達はわたしのことをなんと言うのか。」

16:16 シモン・ペテロが答えて言った、「あなたは救世主、生ける神の子であります!」

16:17 するとイエスは(喜んで)ペテロに答えられた、「バルヨナ・シモン、あなたは幸いだ。これをあなたに示したのは血肉([人間]の知恵)でなく、わたしの天の父上だから。

 

塚本訳 マタ 26:63-66

26:63 しかしイエスは黙っておられた。大祭司が言った、「生ける神に誓ってわれわれにこたえよ。お前が、神の子救世主か。」

26:64 イエスは(はじめて口を開いて)彼に言われる、「(そう言われるなら)御意見にまかせる。だが、わたしは言う、あなた方は今後『人の子(わたし)が』『大能の(神の)右に坐り、』『天の雲に乗って来るのを』見るであろう。」

 

塚本訳 ヨハ 10:32-33

10:32 するとイエスは言われた、「わたしは父上の(命令による)善い業を沢山あなた達にして見せたが、そのうちのどの業のために、わたしを石で打ち殺すのか。」

10:33 ユダヤ人が答えた、「善い業のために石で打ち殺すのではない、冒涜のためだ。君が人間の分際で、神様気取りでいるからだ。

 

塚本訳 ヨハ 14:6

14:6 イエスは言われる、「わたしが道である。また真理であり、命である。(手段であると同時に目的であるから。)わたしを通らずには、だれも父上の所に行くことはできない

 

●ラザロが復活してもイエスを信じなかった人達。人間は復活を信じられない。

塚本訳 ヨハ 12:9-11

12:9 するとイエスがそこに来ておられることを知って、大勢のユダヤ人があつまって来た。それはイエスのためばかりでなく、イエスが死人の中から生きかえらせたラザロをも見ようとしたのであった。

12:10 そこで大祭司連はラザロをも殺す決意をした。

12:11 彼のことで多くのユダヤ人がだんだん離れていって、イエスを信じたからである。

 

塚本訳 ルカ 16:31

16:31 しかしアブラハムは答えた、『モーセと預言書との教えに従わないようでは、たとえ死人の中から生き返る者があっても、その言うことを聞かないであろう。』」

 

塚本訳ヨハ 12:37

12:37 (以上のように、)イエスはこんなに多くの徴[奇蹟]を人の見ている前で行われたが、人々は彼を信じなかった。

 

12:42 また、南の国(シバ)の女王がこの時代の人と一しょに(最後の)裁きの(法廷に)あらわれて、この人たちの罪が決まるであろう。というのは、彼女は地の果てからソロモン(王)の知恵を聞きに(エルサレムに)来たが、(この人たちは、)いまここにソロモンよりも大きい者がいる(のに、それに耳を傾けない)からである。

 

「感話と引照」

●イエスの復活の霊の体はこの世の教会堂やその制度や組織よりも大きい。

塚本訳 ヨハ 2:19-22

2:19 イエスは答えられた、「このお宮をこわせ、三日で造ってみせるから。

2:20 ユダヤ人が言った、「このお宮を建てるには四十六年もかかったのに、あなたは三日で造るというのか。」

2:21 しかしイエスは自分の体のことを宮と言われたのであった。

2:22 だから死人の中から復活された時、弟子たちはこう言われたことを思い出して、聖書とイエスの言われた言葉と(が本当であること)を信じた。

 

塚本訳 マタ 12:5-6

12:5 また、祭司は安息日に宮で(いろいろな務めをして)安息日を犯しても罪にならぬことを、律法で読んだことがないのか。

12:6 わたしは言う、(ダビデ王よりも、祭司よりも、)宮よりも大きい者が(今)ここにいる。

 

●人が罪と死の恐怖から救われるために最も大切なことは「有体的復活」の福音

塚本訳Tコリ15:3-4

15:3 まえにわたしが(福音の)一番大切な事としてあなた達に伝えたのは、わたし自身(エルサレム集会から)受けついだのであるが、キリストが聖書(の預言)どおりにわたし達の罪のために死なれたこと、

15:4 葬られたこと、聖書どおりに三日目に復活しておられること、

 

塚本訳 ロマ 8:34-35

8:34 『だれが(わたし達を)罰することができるか。』キリスト・イエスが(わたし達の罪のために)死んで、それだけでなく復活して、いま神の右においでになって、わたし達のために執り成していてくださるのに。

8:35 (このゆえに)だれがキリストの(わたし達を愛する)愛から、わたし達を引き離すことができるか。苦しみか、悩みか、迫害か、飢えか、裸か、危険か、剣か。

 

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