栄光とは何か
東京聖書読者会 2012.9.23 高橋照男
@旧約聖書・・・神の栄光は各種現象。しかしはっきりしない
A福音書 ・・・キリストは神の栄光の放射。奇蹟、受難、復活
B書簡類 ・・・信者は苦しむが終末で栄光の復活体に変えられる
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@旧約聖書・・・神の栄光は各種現象。しかしはっきりしない
【1】出 40: 35 [口語
モーセは会見の幕屋に、はいることができなかった。雲がその上にとどまり、主の栄光が幕屋に満ちていたからである。
【2】詩 19: 1 [口語
もろもろの天は神の栄光をあらわし、大空はみ手のわざをしめす。
【3】イザ 6:3-5 [口語
6:3 互に呼びかわして言った。「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主、その栄光は全地に満つ」。
6:4 その呼ばわっている者の声によって敷居の基が震い動き、神殿の中に煙が満ちた。
6:5 その時わたしは言った、「わざわいなるかな、わたしは滅びるばかりだ。わたしは汚れたくちびるの者で、汚れたくちびるの民の中に住む者であるのに、わたしの目が万軍の主なる王を見たのだから」。
【4】イザ 44: 23 [口語
天よ、歌え、主がこの事をなされたから。地の深き所よ、呼ばわれ。もろもろの山よ、林およびその中のもろもろの木よ、声を放って歌え。主はヤコブをあがない、イスラエルのうちに栄光をあらわされたから。
【5】イザ 60: 1 [口語
起きよ、光を放て。あなたの光が臨み、主の栄光があなたの上にのぼったから。
【6】エゼ 3: 12 [口語
時に霊がわたしをもたげた。そして主の栄光がその所からのぼった時、わたしの後に大いなる地震の響きを聞いた。
【7】エゼ 43: 2 [口語
その時、見よ、イスラエルの神の栄光が、東の方から来たが、その来る響きは、大水の響きのようで、地はその栄光で輝いた。
【8】エゼ 43: 5 [口語
霊がわたしを引き上げて、内庭に導き入れると、見よ、主の栄光が宮に満ちた。
A 福音書 ・・・キリストは神の栄光の放射。奇蹟、受難、復活
【1】マタ 13:16-17 [塚本訳
13:16 だが、あなた達の目は見、耳は聞くから幸いである。
13:17 アーメン、わたしは言う、多くの預言者と義人とは、あなた達が(いま)見ているものを見たい見たいと思ったが見られず、あなた達が(いま)聞いているものを聞きたい聞きたいと思ったが、聞かれなかったのである。
【2】マタ 24: 30 [塚本訳
するとその時、人の子(わたし)の徴が天に現われる。するとその時、『地上の民族はことごとく(これを見て)悲しむであろう。』そして『人の子(わたし)が』大いなる権力と栄光とをもって、『天の雲に乗って来るのを』見るであろう。
【3】ルカ 9:29-31 [塚本訳
9:29 祈っておられるうちに、お顔の様子がちがってきて、着物(まで)が白く光り出した。
9:30 すると見よ、二人の人が(現われて、)イエスと話していた。それはモーセとエリヤで、
9:31 栄光に包まれて現われ、イエスがエルサレムで遂げねばならぬ最後について(彼と)語っていたのである。
【4】ルカ 24: 26 [塚本訳
救世主は栄光に入るために、そのような苦しみを受けねばならなかったのではないのですか。」
【5】ヨハ 1: 14 [塚本訳
この言葉は肉体となって、(しばらく)わたし達の間に住んでおられた。(これが主イエス・キリストである。)わたし達はその栄光を見た。いかにも父上の独り子らしい栄光で、恩恵と真理とに満ちておられた。
【6】ヨハ 2: 11 [塚本訳
イエスはこの最初の徴[奇蹟]をガリラヤのカナで行って、(神の子たる)その栄光をお現わしになった。弟子たちが彼を信じた。
【7】ヨハ 9:2-3 [塚本訳
9:2 弟子たちが尋ねた、「先生、この人が盲で生まれたのは、だれが罪を犯したからですか。この人ですか、両親ですか。」
9:3 イエスは答えられた、「この人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。ただ神の御業がこの人に現われるためである。
【8】ヨハ 11: 4 [塚本訳
イエスは聞いて言われた、「これは死ぬための病気ではない。神の栄光のためである。すなわち(神の栄光をあらわすために、)神の子(わたし)がこれによって栄光を受けるためである。」
【9】ヨハ 11: 40 [塚本訳
イエスがマルタに言われる、「信ずれば神の栄光が見られると、(さきほども)あなたに言ったではないか。」
【10】ヨハ 12: 16 [塚本訳
弟子たちは初めこのことがわからなかったが、イエスが(復活して)栄光を受けられた時にはじめてこれはイエスのことを書いたもので、人々がこれを(預言どおり)彼にしたのであることに気づいた。
【12】ヨハ 12:23-24 [塚本訳
12:23 するとイエスは(非常に感動して)二人に答えられる、「人の子(わたし)が栄光を受ける時がついに来た。
12:24 アーメン、アーメン、わたしは言う、一粒の麦は、地に落ちて死なねば、いつまでもただの一粒である。しかし死ねば、多くの実を結ぶ。(だからわたしは命をすてる。)
【13】ヨハ 12: 28 [塚本訳
『お父様、(どうかわたしを御心のままになさって、)あなたの御名の栄光をあらわしてください!』」すると天から声がひびいた、「わたしは(あなたの業で)すでに(わたしの)栄光をあらわした。(今)また(あなたの苦しみによって)栄光をあらわすであろう。」
【14】ヨハ 13: 31 [塚本訳
ユダが出てゆくと、イエスは(顔をかがやかせながら、別れの言葉を弟子たちに)言われる、「今、人の子は(神に命じられた仕事を成しとげて、神から)栄光を与えられた。神も人の子(が仕事を成しとげたこと)によって、栄光をお受けになった。
【15】ヨハ 13: 32 [塚本訳
彼によって栄光をお受けになった以上は、神も(彼を天に挙げることによって、)彼に御自分の栄光を与えられるであろう。いますぐにも栄光を与えられるであろう。
【16】ヨハ 17: 1 [塚本訳
イエスはこれらのことを話されると、目を天に向けて(祈って)言われた、「お父様、いよいよ時が来ました。子があなたの栄光をあらわすために、どうか(子を十字架につけて、)子に栄光を与えてください。
【17】ヨハ 17: 4 [塚本訳
わたしは、わたしにさせようとして賜わりました仕事を成しとげて、地上にあなたの栄光をあらわしました。
【18】ヨハ 16:33 [塚本訳
16:33 これらのことを話したのは、あなた達がわたしに(しっかり)結びついていて、平安を保つことができるためである。この世ではあなた達に苦しみがある。しかし安心していなさい。わたしがすでに世に勝っている。」
B書簡類 ・・・信者は苦しむが終末で栄光の復活体に変えられる
【1】使 7: 55 [塚本訳
しかしステパノは聖霊に満ちて天をじっと見つめ、神の栄光と神の右に立っておられるイエスとを見ると、
【2】使 26:12-13 [塚本訳
26:12 こんな次第で、わたしは大祭司連から全権と委任とを受け、(迫害のため)ダマスコに進んでゆくと、
26:13 王よ、昼に、途中で、天から輝く太陽にもまさる光がさして、わたしと、同行の者たちとのまわりを照らすのを見ました。
【3】ロマ 5: 2 [塚本訳
そうだ、キリストにより、信仰で、わたし達はいまいるこの恩恵の状態に入ることができ、また(最後の日に)神の(子になることを信じて、その)栄光にあずかる希望を誇っているのである。
【4】ロマ 6: 4 [塚本訳
だからこの死への洗礼によって、彼とい一しょに(死んで一しょに)葬られたのである。これはキリストが父上の栄光によって死人の中から復活されたように、わたし達も(復活して)新しい命をもって歩くためである。
【5】ロマ 8: 17 [塚本訳
(すでに神の)子供であるならば、また相続人である。神の相続人であり、キリストと共同相続人である、(キリストと)一しょに栄光を受けるため、(こうして彼と)一しょに苦しんでいる以上は。
【6】ロマ 8: 18 [塚本訳
(しかもこの苦しみは恐れることはない。)なぜなら、わたしはこう考える。今の世の苦しみは、わたし達に現われようとしている栄光(──キリストと一しょに神の国の相続人になる最後の日の大いなる光栄──)にくらべれば、言うに足りない。
【7】ロマ 8: 19 [塚本訳
(そしてこの栄光は必ず与えられる。)その証拠(の第一)は、創造物が神の子たちの現われるのを、首を長くして待ちこがれていることである。
【8】ロマ 8: 21 [塚本訳
創造物自身も、滅亡の奴隷になっている(現在の)状態から自由にされて、神の子供たちがうける栄光と自由とにあずかるのだから。
【9】ロマ 8: 23 [塚本訳
しかし(苦しんでいるのは)創造物だけではない。わたし達自身も、(神の子にされた証拠として)御霊なる初穂を持っているので、このわたし達自身も、自分(のみじめな姿)をかえりみて、呻きながら、(正式に神の)子にされること、すなわちわたし達のこの(罪の)体があがなわれ(て、朽ちることのない栄光の体にされ)ることを、待っているのである。
【10】ロマ 15: 7 [塚本訳
このゆえに、キリストが(命をすてて)あなた達(みんな)を(神の聖なる家族の)仲間に入れ、神の栄光をあらわされたように、あなた達も互を仲間に入れなさい。
【11】Tコリ 15: 43 [塚本訳
恥辱の姿でまかれて栄光の姿に復活する。弱さの姿でまかれて力の姿に復活する。
【12】Tコリ15:54 [塚本訳
15:54 そしてこの死滅すべきものが不滅を着、この死ぬべきものが不死のものを着たら、その時(聖書に)書いてある言葉が実現する。『死は(神の)勝利に飲みこまれてしまった。』
15:55 『死よ、どこに、お前の勝利は。死よ、どこに、お前の剣は』。
【13】Uコリ 3: 18 [塚本訳
そしてわたし達(主キリストを信ずる者)は皆、覆いを取られた顔で(直接)『主の栄光』を鏡にうつして拝見し、栄光から栄光に進み(つつ、ついに)主と同じ(栄光の)姿に造りかえられる。御霊である主がなさるのであるから当然である。
【14】Uコリ4:4 [塚本訳
4:4 彼らの場合、この不信者たちの考えをこの世の神(である悪魔)が盲にして、神の影像である救世主の栄光をつげる福音の光を見ることができないようにしたのである。
【15】Uコリ4:6 [塚本訳
4:6 というのは、(世界創造の時、)「光、暗闇から輝き出でよ」と言われたその神は、キリストの顔に現れている神の栄光を知る知識が明らかになるため、わたし達の心の中に光を輝かせてくださったからである。
【16】Tコリ15:42-43 [塚本訳
15:42 死人の復活もこのようである。(一つの体が死んで別の体が生まれる。)死滅の姿でまかれて不滅の姿に復活する。
15:43 恥辱の姿でまかれて栄光の姿に復活する。弱さの姿でまかれて力の姿に復活する。
【17】Tコリ16:22-23 [塚本訳
16:22 主を愛しない者があるなら、呪われよ!、マラナ、サ(主よ、来てください)!
16:23 主イエスの恩恵、あなた達と共にあらんことを。
【18】Uコリ4:7 [塚本訳
4:7 しかしこの宝が、(貧弱な)土の器の中にある。それはその素晴らしい力が神のものであって、わたし達(土の器)から出るのではないことがわかるためである。
【19】Uコリ4:16 [塚本訳
4:16 このゆえに、わたし達は気を落さない。いや、わたし達の(生れながらの)外の人はどんなにこわれていっても、(キリストによって生れた)内の人は一日一日と新しくされてゆく。
【20】ピリ 1:29 [塚本訳
1:29 君達はキリストのために──ただ彼を信ずるばかりでなく、また彼のために苦しむことをも恵まれたからである。
【21】ピリ 3: 21 [塚本訳
(その時)彼は私達の(この)卑しい体を御自分の栄光の体と同じ貌(かたち)に変え給うのであろう──万物を己に従わせ得給う御力によって!
【22】ヘブ 1: 3 [塚本訳
彼は神の栄光の放射であり、本質の像である。彼はまたその力ある言葉をもって万物を保たれる。彼は(この世に降り)、罪の潔めを成し(とげて、ふたたび)高き所にのぼり、(神の)御稜威の『右にお坐りになっている』。
【23】ヘブ 2: 10 [塚本訳
なぜなら、多くの子たちを栄光に導くため、彼らの救の創始者(であるイエス)を苦しみによって完成することは、万物が彼のため、また万物が彼によ(って存在す)る神に、(いかにも)ふさわしいことであった。
【24】ヘブ 11:3 [塚本訳
11:3 (まず、)信仰によって、わたし達はこの世界が神の言葉で造られたことを知る。すなわち、見えるものは、現われぬものからできているのである。
【25】ヘブ 11:35 [塚本訳
11:35 婦人たちはその死んだ者を復活させてもらった。しかしほかの(男の)人々は、それにまさる復活に達するため、釈放を願わずに、車裂きにされた。
【26】ヘブ 11:40 [塚本訳
11:40 神がわたし達のために、(地上の幸福でなく、何か)これにまさる(偉大な)ことを計画されて(いて)、わたし達を抜きにしては、それは完成されないからである。
【27】Tペテ 1:3-4 [塚本訳
1:3 讃美すべきかな、我らの主イエス・キリストの父なる神!彼は大なる憐憫により、イエス・キリストが死人の中から復活し給うたことをもって、私たちを活ける希望に新しく生み、
1:4 君達のために天に保管されている、朽ちぬ、穢れぬ、萎(しぼ)まぬ相続財産に与(あずか)らせ給うたのである。
【28】Tペテ 4: 13 [塚本訳
むしろキリストの苦難に与れば与るだけ喜べ。(最後の日)その栄光の顕るる時にも歓びに喜ぶ(ことが出来る)ためである。
【26】Tペテ 4: 16 [塚本訳
しかしもしクリスチャンとして(受難するの)ならば恥じるな、むしろこの(クリスチャンたる)名において神の栄光を顕せ。
【27】コロ 1:24 [塚本訳
1:24 今私は君達のために苦しむことを喜びとし、またキリスト・イエスの体なる教会のために私の体でキリストの患難の不足を補っている。
【28】Tペテ 5: 4 [塚本訳
そうすれば大牧者(キリスト)の顕れ給う時、凋(しぼ)まぬ栄光の冠を獲るであろう。
【29】Tペテ 5: 10 [塚本訳
しかしキリストにおいて君達を永遠の栄光へと召し給うたあらゆる恩恵の神は、暫く受難せねばならぬ君達を自ら武装し、強め、力づけ、堅く立て給うであろう。