楽園喪失から楽園回復への道

――イエスの有体的復活は、神による「全人類救済」の証明――

―― 信者は万物復興の希望を抱いて十字架を負って歩もう――

 

東京聖書読者会 2013.4.7  高橋照男

 

@天地創造の原初の姿。アダムとエバの幸福

A悪魔の妬みによる楽園喪失。悩みと死の侵入、神の後悔

B神は贖罪の道を開くために悪魔を利用してイエスを死に追いやる

C信者も悪魔による試練に遭い、祈りと十字架の生涯にさせられる

D終末待望による忍耐。再臨の希望に生きる。

E悪魔の滅亡、万物復興、楽園回復

Fイエスの有体的復活は、「万物復興」の神による証明

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@天地創造の原初の姿。アダムとエバの幸福

(1)口語訳   1:31

1:31 神が造ったすべての物を見られたところ、それは、はなはだ良かった。夕となり、また朝となった。第六日である。

 

(2)口語訳   2:15-17

2:15 主なる神は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせられた。

2:16 主なる神はその人に命じて言われた、「あなたは園のどの木からでも心のままに取って食べてよろしい。

2:17 しかし善悪を知る木からは取って食べてはならない。それを取って食べると、きっと死ぬであろう」。

 

(3)口語訳   2:22-23

2:22 主なる神は人から取ったあばら骨でひとりの女を造り、人のところへ連れてこられた。

2:23 そのとき、人は言った。「これこそ、ついにわたしの骨の骨、/わたしの肉の肉。男から取ったものだから、/これを女と名づけよう」。

 

A悪魔の妬みによる楽園喪失。悩みと死の侵入、神の後悔

(1)口語訳   3:4-6

3:4 へびは女に言った、「あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。

3:5 それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです」。

3:6 女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。

 

(2)口語訳   3:22-23

3:22 主なる神は言われた、「見よ、人はわれわれのひとりのようになり、善悪を知るものとなった。彼は手を伸べ、命の木からも取って食べ、永久に生きるかも知れない」。

3:23 そこで主なる神は彼をエデンの園から追い出して、人が造られたその土を耕させられた。

 

(3)口語訳 創  6:1-3

6:1 人が地のおもてにふえ始めて、娘たちが彼らに生れた時、

6:2 神の子たちは人の娘たちの美しいのを見て、自分の好む者を妻にめとった

6:3 そこで主は言われた、「わたしの霊はながく人の中にとどまらない。彼は肉にすぎないのだ。しかし、彼の年は百二十年であろう」。

 

(4)口語訳 詩  90:9-10

90:9 われらのすべての日は、あなたの怒りによって過ぎ去り、われらの年の尽きるのは、ひと息のようです。

90:10 われらのよわいは七十年にすぎません。あるいは健やかであっても八十年でしょう。しかしその一生はただ、ほねおりと悩みであって、その過ぎゆくことは速く、われらは飛び去るのです。

 

(5)口語訳   25:3

25:3 イスラエルはこうしてペオルのバアルにつきしたがったので、主はイスラエルにむかって怒りを発せられた。

 

(6)新共同   6:5-7

6:5 主は、地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い計っているのを御覧になって、

6:6 地上に人を造ったことを後悔し、心を痛められた

6:7 主は言われた。「わたしは人を創造したが、これを地上からぬぐい去ろう。人だけでなく、家畜も這うものも空の鳥も。わたしはこれらを造ったことを後悔する。

 

B神は贖罪の道を開くために悪魔を利用してイエスを死に追いやる

(1)塚本訳 マタ 3:1741

3:17 するとその時、「これは(いま)わたしの『最愛の子、』『わたしの心にかなった』」と言う声が天から出た。

4:1 間もなくイエスは悪魔の誘惑にあうため、御霊につれられて荒野に上られた。

 

(2)塚本訳 マコ 1:40-42

1:40 すると(ある日)一人の癩病人がイエスの所に来てひざまずき、「清めてください。お心さえあれば、お清めになれるのだから」と言って願った。

1:41 イエスは(そのあわれな姿を見て悪魔に対する)怒りに燃え、手をのばしてその人にさわり、「よろしい、清まれ」と言われると、

1:42 たちまち癩病が消えうせて、その人は清まった。

 

(3)塚本訳 ルカ 13:16

13:16 この女はアブラハムの末であるのに、十八年ものあいだ、悪魔が縛っていたのだ。安息の日だからとて、その(悪魔の)縄目から解いてはならなかったのか。

 

(4)塚本訳 マタ 12:28

12:28 しかし、もし(そうでなく、)わたしが神の霊で悪鬼を追い出しているのであったら、それこそ神の国はもうあなた達のところに来ているのである。

 

(5)塚本訳 マタ 16:21-23

16:21 この時から、イエスは自分が(神の計画どおり)エルサレムに行って、長老、大祭司連、聖書学者たちから多くの苦しみをうけ、殺され、そして三日目に復活せねばならないことを弟子たちに示し始められた。

16:22 するとペテロはイエスをわきへ引っ張っていって、「主よ、とんでもない。そんなことは絶対にいけません!」と言って忠告を始めた。(救世主が死ぬなどとは考えられなかったのである。)

16:23 イエスは振り返って、ペテロに言われた、「引っ込んでろ、悪魔、この邪魔者!お前は神様のことを考えずに、人間のことを考えている!

 

(6)塚本訳 ヨハ 13:27

13:27 ユダがそのパンを受け取(って食べ)ると、その時、悪魔がユダに入った。そこでイエスがユダに言われる、「しようとしていることをさっさとしたがよかろう。」

 

(7)塚本訳 マコ 15:10-11

15:10 ピラトは大祭司連が妬みからイエスを引き渡したことを知っていたのである。

 

(8)塚本訳 ヨハ 19:30

19:30 イエスは酸っぱい葡萄酒を受けると、「(すべて)すんだ」と言って、首を垂れて霊を(神に)渡された。

 

C信者も悪魔による試練に遭い、祈りと十字架の生涯にさせられる。

(1)塚本訳 Uコリ4:4

4:4 彼らの場合、この不信者たちの考えをこの世の神(である悪魔)が盲にして、神の影像である救世主の栄光をつげる福音の光を見ることができないようにしたのである。

 

(2)塚本訳 ルカ 22:31

22:31 (そしてペテロに向かって言われた、)「シモン、シモン、見なさい、悪魔はあなた達を麦のように篩にかけることを(神に)願って聞き届けられた。

 

(3)塚本訳 Uコリ12:7

12:7 そしてこれらの素晴らしい啓示があるので、わたしが高慢にならないようにと、わたしの肉に一つの刺が与えられた。悪魔の使いであって、これはわたしが高慢にならないようにと、わたしをうつものである。

 

(4)塚本訳 エペ 6:12-13

6:12 私達の戦いは(この世の)血肉に対するものでなく、「権威」に対するもの、「権力」に対するもの、この暗の世界の主権者(なる悪魔)に対するもの、天上における悪霊(の軍勢)に対するものであるからである。

6:13 この故に神の武具を執れ。(悪魔が勢力を擅(ほしいまま)にする)悪い日において彼に抵抗し、凡てを征服してその立場を守り得るためである。

 

(5)塚本訳 マコ 9:28-29

9:28 家にかえられると、弟子たちは人のいない時に尋ねた、「なぜわたし達には霊を追い出せなかったのでしょうか。

9:29 彼らに言われた、「この種類(の霊)は、祈り以外(の手段)では決して出てゆかせることは出来ない。

 

(6)塚本訳 マコ 9:22-23

9:22 霊はこの子を殺そうとして、幾たびか、火の中、水の中に投げ込みました。それでも、もしなんとかお出来になるなら、わたしども(親子)を不憫と思って、お助けください。」

9:23 イエスは言われた、「もしお出来になるなら(と言うの)か。信ずる者にはなんでも出来る。

 

(7)塚本訳 マタ 6:13

6:13 わたしたちを試みにあわせないで、悪から守ってください。

 

D終末待望による忍耐。再臨の希望に生きる。

(1)塚本訳 ロマ 8:22

8:22 わたし達が知っているように、全創造物は(かの日から)今まで、一しょになって呻き、一しょになって産みの苦しみをしている。(父なる神がこの  呻きに耳を傾けられないことがあろうか。)

 

(2) 塚本訳 ロマ 8:23-25

8:23 しかし(苦しんでいるのは)創造物だけではない。わたし達自身も、(神の子にされた証拠として)御霊なる初穂を持っているので、このわたし達自身も、自分(のみじめな姿)をかえりみて、呻きながら、(正式に神の)子にされること、すなわちわたし達のこの(罪の)体があがなわれ(て、朽ちることのない栄光の体にされ)ることを、待っているのである。

8:24 なぜなら、わたし達は(最後の日に救いが完成されるという)望みをもって、救われているからである。目に見ることのできる望みは望みではない。人はいま現に見ているものを、なんでその上望む必要があろうか。

8:25 しかしわたし達が見ていないものを望むとすれば、忍耐をもって待たねばならない。

 

(3)塚本訳 ルカ 9:23

9:23 それから今度は皆に話された、「だれでも、わたしについて来ようと思う者は、(まず)己れをすてて、毎日自分の十字架を負い、それからわたしに従え

 

(4)塚本訳 Tペテ2:5

2:5 そして君達自身も(主と同じく)活きた石として建てられて、霊の家となれ。これは君達が聖い祭司として、イエス・キリストによって神の御意(みこころ)に適(かな)う霊の供物(そなえもの)を献げるためである。

 

(5)塚本訳 コロ 1:24

1:24 今私は君達のために苦しむことを喜びとし、またキリスト・イエスの体なる教会のために私の体でキリストの患難の不足を補っている。

 

(6)塚本訳 ピリ 1:29

1:29 君達はキリストのために──ただ彼を信ずるばかりでなく、また彼のために苦しむことをも恵まれたからである

 

(7) 塚本訳 ロマ 8:26

8:26 しかし(創造物やわたし達神の子が苦しんでいると)同じように、御霊も、弱いわたし達を助けてくださる。すなわち、(神のみ心にかなうには)どう何を祈るべきかわからないので、御霊自身が、無言の呻きをもって(わたし達の祈りを神に)執り成してくださるのである。

(8) 塚本訳 Tコリ15:58

15:58 だから、わたしの愛する兄弟たちよ、しっかりしておれ、動かずにおれ、いつも主の仕事にぬきんでよ。骨折りが主にあってむだにならないことを、あなた達は知っているのだから。

 

(9) 塚本訳 ルカ 2:25

2:25 さて(そのころ)エルサレムに名をシメオンという人がいた。この人は正しい、信心深い人で、イスラエルの慰め(である救世主)を待ち望み、聖霊が彼をはなれなかった。

 

E悪魔の滅亡、万物復興、楽園回復

(1)塚本訳   5:5

5:5 すると(かの)長老の一人が私に言う、「泣くな。視よ、ユダ族の獅子、ダビデの根(である者)が(既に)勝った(から)、彼がその巻き物と七つの封印とを開く(ことが出来る。)」

 

(2)塚本訳   12:9

12:9 かくて(この)大きな竜は(天から)落とされた──(昔エバを惑わしたあの)旧い蛇、悪魔またサタンと呼ばれ、全世界を惑わす者は、地に(叩き)落とされた。その使い達もまた彼と共に落とされた。

 

(3)口語訳   21:4

21:4 人の目から涙を全くぬぐいとって下さる。もはや、死もなく、悲しみも、叫びも、痛みもない。先のものが、すでに過ぎ去ったからである」。

 

(4) 塚本訳   22:13-17

22:13 私はアルパまたオメガ、最初また最後、初また終である。

22:14 幸福なる哉、生命の樹に行き(その実を食い)、また(聖なる)都の門を入る権を得るために、その上衣を洗う者

22:15 (しかし都の)外には(この権を有たぬ穢れた)犬、魔術を行う者、淫行の者殺人者、偶像礼拝者、すべて虚偽を愛しまた行う者がいるであろう。

22:16 私イエスが(諸)教会についてこれらのことをお前達に証明するために、私の使いを遣わしたのである。私はダビデの根また裔、輝く暁の明星である。

22:17 すると御霊と新婦とが(答えて)言う、「来たり給え」と。聞く者も(また)「来たり給え」と言え。渇く者は来い。望む者は無代(ただ)で生命(いのち)の水を受けよ

 

(5)塚本訳   22:2

22:2 都の大通りの真中と河の此方彼方に生命の樹があって、(一年に)十二度実を結ぶ、すなわち月毎に実が生るのである。そしてその樹の葉は諸国の民(の凡ての病と傷と)を医す。

 

F イエスの有体的復活は、「万物復興」の神による証明

(1)塚本訳 Tコリ15:3-5

15:3 まえにわたしが(福音の)一番大切な事としてあなた達に伝えたのは、わたし自身(エルサレム集会から)受けついだのであるが、キリストが聖書(の預言)どおりにわたし達の罪のために死なれたこと

15:4 葬られたこと、聖書どおりに三日目に復活しておられること、

15:5 またケパに、それから十二人(の弟子)に、御自分を現わされたことである。

 

(2)塚本訳 ロマ 5:15-16

5:15 しかし(神の)賜物は(アダムの)過ちと同じではない。なぜなら、一人の人(アダム)の過ちによってすら多くの人が死んだくらいであるから、まして神の恩恵と一人の人イエス・キリストによる恩恵の賜物とが、多くの人に満ちあふれるのはもちろんである。

 

(3) 塚本訳 ヨハ 12:47

12:47 しかしわたしの言葉を聞いて守らぬものがあっても、わたしはその人を罰しない。なぜなら、わたしは世を罰するために来たのでなく、世を救うために来たのだから。

 

(4)塚本訳 ロマ 11:32

11:32 つまり神はすべての人を不従順の中に閉じこめられたが、これはすべての人に憐れみを施すためであった。

 

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