聖書で聖書を読む                           ルカ福音書

ザカリヤの讃美の歌 (ルカ167-80

・・「世の災いの救い」から「罪からの救い」の時代へ・・・

 

2016年3月6日 東京聖書読者会 高橋照男

塚本訳 ルカ 1:67

1:67 父ザカリヤはその時聖霊に満たされてこう預言した。──

●「罪からの救い」の福音の新時代到来の喜び

67−@)塚本訳 ルカ 1:14-15

1:14 この子はあなたの喜びであり、楽しみであり、多くの人もその誕生を喜ぶであろう。

1:15 主の前に大いなる者となるからである。『彼は決して葡萄酒や強い酒を飲まない。』(そのかわり)母の胎内からすでに聖霊に満たされ、(それに)酔っている。

 

67−A)塚本訳 ヨハ 4:23-24

4:23 しかし(ユダヤ人もサマリヤ人もなく、)本当の礼拝者が霊と真理とをもって父上を礼拝する時が来る。いや、今もうきている。父上もこんな礼拝者を求めておられるのである。

4:24 神は霊である。だから礼拝者も霊と真理とをもって礼拝せねばならない。」

 

塚本訳 ルカ 1:68

1:68 『讃美すべきかな、イスラエルの神なる主!』『その民(イスラエル)を』心にかけて『あがないを』なし、

●旧約の救いの概念は「世の災い」からの救い。

 

68−@)口語訳 詩  72:18

72:18 イスラエルの神、主はほむべきかな。ただ主のみ、くすしきみわざをなされる。

 

68−A)口語訳 詩  111:9

111:9 主はその民にあがないを施し、その契約をとこしえに立てられた。そのみ名は聖にして、おそれおおい。

 

塚本訳 ルカ 1:69

1:69 わたし達のために、僕『ダビデの』家に救いの(力強い)『(なる救い主)をお立てになる』からである、

●救い主はダビデの末から出る。●角は形容的に「力」の意味で使われる。

 

69−@)口語訳 詩  132:17

132:17 わたしはダビデのために/そこに一つの角をはえさせる。わたしはわが油そそがれた者のために/一つのともしびを備えた。

 

69−A)塚本訳 使  13:23-24

13:23 このダビデの子孫から、神は約束によりイエスを救い主としてイスラエルに来させられたが、

13:24 (洗礼者)ヨハネがその登場の先駆けをして、イスラエルの民全体に悔改めの洗礼を前もって説いた。

 

塚本訳 ルカ 1:70

1:70 遠い昔から、聖なる預言者たちの口をもって仰せられたとおりに。

●福音前史はイスラエルに対する「世の災いからの救い」。それが「罪からの救い」の時代に変わった。真の救世主(メシヤ)到来の新しい時代来る。

 

70−@)塚本訳 ルカ 16:16

16:16 (あなた達は聖書を誇るが、時代はもう変っている。)律法と預言書と([聖書]の時代)は(洗礼者)ヨハネ(の現われる時)までで、その時以来神の国の福音は伝えられ、だれもかれも暴力で攻め入っている。

 

70−A)塚本訳 ルカ 24:44

24:44 それから彼らに言われた、「(あなた達が見聞きした)これらのことは、わたしがまだあなた達と一しょにいたとき、わたしについてモーセの律法と預言書と詩篇と[聖書]に書いてあることは一つのこらずきっと成就する、と話したその言葉(が実現したの)である。

 

70−B)塚本訳 ロマ 1:2-4

1:2 この福音は、神がその預言者たちにより、聖書においてかねて約束されたもので、

1:3 その御子、すなわち、人間としてはダビデの末から生まれ、

1:4 聖なる霊としては死人の中から復活して力ある神の子と定められた方、わたし達の主イエス・キリストに関するものである。

 

塚本訳 ルカ 1:71

1:71 そのこそ、われらの『敵から、』『また』すべてわたし達を『憎む者の手から、』すくう救いである。

●旧約は「世の災いからの救い」。新約は角(救世主)による「罪からの救い」。

 

71-@)口語訳 詩  18:2

18:2 主はわが岩、わが城、わたしを救う者、わが神、わが寄り頼む岩、わが盾、わが救の角、わが高きやぐらです。

 

71-A)塚本訳 マタ 1:21

1:21 男の子が生まれるから、その名をイエス(訳すると、神はお救いになる)とつけよ。この方がその民を罪からお救いになるのだから。」

 

1:72 主はこうして、『われらの先祖に憐れみを』ほどこし、また『その』聖なる『契約、』

●ザカリヤは福音の先駆けヨハネの誕生が神の憐みの契約の実現だと喜んだ。

 

72-@)塚本訳 ルカ 1:54-55

1:54 永遠に『その憐れみを忘れず、』『その僕イスラエルの民を助けてくださるでしょう、

1:55 』われらの先祖たち、すなわちアブラハム』とその『子孫に』仰せられた『とおりに。』

 

塚本訳 ルカ 1:73

1:73 (すなわち)先祖『アブラハムにお立てになった』誓いを『おぼえ、』

●ザカリヤという名前は「神は覚えてい給う」の意味。神は誓いを忘れない。

 

73−@)口語訳 レビ 26:42

26:42 そのときわたしはヤコブと結んだ契約を思い起し、またイサクと結んだ契約およびアブラハムと結んだ契約を思い起し、またその地を思い起すであろう。

 

塚本訳 ルカ 1:74

1:74 わたし達を敵の手から救いだし、不安なく、主に奉仕させてくださるのである、

●イスラエルはエジプトの奴隷だったが、新しいイスラエルは神の霊の奴隷。

 

74-@)塚本訳 ロマ 6:22

6:22 しかし今は、罪から自由にされて神の奴隷にしていただき、一つの実を得ている。この実はあなた達を聖め、最後は永遠の命に至らせるのである。

 

74−A)塚本訳 ヘブ 10:19

10:19 (わたし達は今や旧約の律法から解放されて、新約の時代に入った。)だから、兄弟たちよ、わたし達はイエスの血により、安心して聖所に入ることができるのである。

 

塚本訳 ルカ 1:75

1:75 全生涯を主の前に清く、正しく。

●罪から解放されて過ごせる新しい時代の到来。罪を犯しても復元力がある。

 

75-@)塚本訳 ヨハ 3:6-8

3:6 肉によって生まれたものは肉であり、霊によって生まれたものだけが霊である(から)。

3:7 『あなた達は新しく生まれなおさねばならない』と言ったからとて、すこしも不思議がることはない。

3:8 風[プニューマ]は心のままに吹く。その音は聞えるが、どこから来てどこに行くか、あなたは知らない。霊[プニューマ]によって生れる者も皆、そのとおりである。

 

75-A)塚本訳 Tヨハ3:9

3:9 すべて神(の力)によって生まれた者は罪を犯さない。神の(霊の)種がその人に留っているからである。彼は神(の力)によって生まれた(者である)から、罪を犯すことが出来ない。

 

75-B)塚本訳 Tヨハ2:1

2:1 わたしの子供たちよ、わたしがこのことを書くのは、あなた達に罪を犯させないためである。万一罪を犯す者があっても、わたし達には父の所に弁護者、すなわち義なるイエス・キリストがある

 

塚本訳 ルカ 1:76

1:76 お前、幼児よ、お前はいと高きお方の預言者と呼ばれる。『主の』先駆けをして『その道を用意し、』

●律法でなく霊の新しい時代の到来。その先駆けなる洗礼者ヨハネ誕生の喜び。

 

76-@)塚本訳 ヨハ 1:29

1:29 あくる日、ヨハネはイエスが自分の方に来られるのを見て言う、「そら、あれが世の罪を取り除く神の小羊だ。

 

76-A)塚本訳 ルカ 7:27

7:27 『(神は言われる、『見よ、わたしは使をやって、あなたの先駆けをさせ、』あなたの『前に道を準備させる』』と(聖書に)書いてあるのは、この人のことである。

 

76-B)塚本訳 マタ 11:11

11:11 アーメン、わたしは言う、女の産んだ者の中に、洗礼者ヨハネより大きい者はまだ出たことがない。しかし天の国で一番小さい者でも、彼より大きい。

 

塚本訳 ルカ 1:77

1:77 罪の赦しによる救いを民に知らせるのだから。

●救いとは、キリストの血による「罪の赦し」。ここに神と救世主の労苦あり。

 

77-@)塚本訳 使  13:38-39

13:38 だから兄弟の方々、このイエスによる罪の赦しがいまあなた達に宣べ伝えられていることを、知ってください。モーセ律法では義とされることが出来なかったどんなことからでも、

13:39 信ずる者は一人のこらず、このイエスによって義とされるのです。

 

77-A)コロ 1:22

1:22 今や神は君達をも御子の肉体の死によって(御自分と)和睦させ給うた。それは君達を御自分の前で聖い、瑕の無い、咎め所の無い者にしようとし給うたのである──

 

77−B)塚本訳 エペ 1:7

1:7 私達はこの愛され給う者において、神の豊かなる恩恵により、その血による贖いすなわち咎の赦免を戴いたのであり、

 

塚本訳 ルカ 1:78

1:78 これは(みな)われらの神の(深き)憐れみの御心によるのである。またその憐れみによって高き所よりの光がわたし達を訪れ、

 

78-@)塚本訳 エペ 2:4-5

2:4 しかし憐憫に富み給う神は、その大なる愛によって私達を愛し

2:5 咎によって死んでいたこの私達をもキリストと共に活かし──君達が救われたのは恩恵によるのだ──

 

78-A)塚本訳 Tヨハ4:9-10

4:9 神がその独り子を(この)世に遣わし、独り子によって(死ぬべき)わたし達が生きるようになったそのことで、神の愛が(はじめて)わたし達に現わされたのである。

4:10 わたし達が神を愛したことではなく、彼がわたし達を愛し、その子をわたし達の罪のための宥め(の供物)として遣わされたそのことに、愛があるのである。

 

塚本訳 ルカ 1:79

1:79 暗やみと死の陰とに住まう人々を照らし、』われらの足を『平和の道』へと導くであろう。

●旧約は「暗やみと死」。しかし福音の光が現れ、「罪からの救い」が実現。

 

79−@)塚本訳 マタ 4:16

4:16 暗闇に住まう(これらの地方の)民は大いなる光を見、死の陰の地に住まうこの人々に光がのぼった、』

 

79-A)塚本訳 ヨハ 8:12

8:12 (同じ大祭の日に、)イエスはまた人々に語られた、「わたしが世の光である。わたしに従う者は、決して暗やみを歩かない。そればかりか、命への光を持つことができる。」

 

79-B)塚本訳 Tテサ5:4-5

5:4 しかし兄弟達よ、君達は暗の中にいないから、その日が君達に盗人のように襲いかかることは無い。

5:5 光の子、昼の子なのだから。私達(主を信ずる者)は夜の者でも、暗の者でもない。

 

塚本訳 ルカ 1:80

1:80 幼児は大きくなり霊も強くなって、(洗礼者として)イスラエルの民の前にあらわれる日まで、荒野に(かくれて)いた。

●キリスト信者は新しい「契約」による民。キリストの集会は霊のイスラエル

 

80−@)塚本訳 Tコリ10:18

10:18 霊のイスラエルであるキリストの集会ではこのとおり。今度は)肉のイスラエル(であるユダヤ人の掟)を考えてみよ。(祭壇に供えた)犠牲を食べる者は、祭壇に関係する仲間(だけ)ではないか。

 

80−A)塚本訳 ガラ 6:16

6:16 この規範に従うすべての人々の上に、『平安』と憐れみとあらんことを。また神の『イスラエルの上に』も。

 

80−B)塚本訳 黙  5:5

5:5 すると(かの)長老の一人が私に言う、「泣くな。視よ、ユダ族の獅子、ダビデの根(である者)が(既に)勝った(から)、彼がその巻き物と七つの封印とを開く(ことが出来る。)」

inserted by FC2 system