180331-1 ΙΧΘΥΣ イクスス(魚)
イエスス(イエス)、クリストス(キリスト)、セオス(神)、ヒュオス(子)、ソテル(救い主)
聖書で聖書を読む
中風をなおす―― (ルカ5:17−26)
神による罪の赦しの見える形
2018年4月1日 東京聖書読者会 高橋照男
5:17 ある日のこと、イエスが(人々を)教えておられると、パリサイ人と律法学者が坐って(聞いて)いた。この人々はガリラヤとユダヤのすべての村から、ことにエルサレムから来たのである。@主の力がイエスに臨んで病気を直させた。
5:18 するとそこに、数人の人が一人のA中風にかかった人を寝床にのせてつれて来た。(家の中に)運び込んでイエスの前に置こうとしたが、
5:19 群衆のためどうしても運び込む方法がないので、B屋根に上って瓦(をはがし、そ)の間から、寝床ごと、人々の真中、イエスの前に吊りおろした。
5:20 イエスはその人たちのC信仰を見て(驚き、中風の者に)言われた、「君、Dあなたの罪は赦されている。」
5:21 聖書学者とパリサイ人は考え始めた、E「冒涜を言うこの人はいったい何者だろう。ただF神のほか、だれが罪を赦せよう。」
5:22 イエスは彼らの考えを見抜いて、「何を心の中で考えているのか。
5:23 あなたの罪は赦されている、と言うのと、起きて歩け、と言うのと、どちらがたやすい(と思う)か。
5:24 では、G人の子(わたし)は地上で罪を赦す全権を持っていることを知らせてやろう」と彼らに言いながら、中風の者に言われた、「あなたに命令する、起きて、寝床をかついで家にかえりなさい。」
5:25 すると彼は即座に人々の目の前で立ち上がり、床をかついで、H神を讃美しながら家にかえって行った。
5:26 皆が感動して神を讃美し、恐れに満たされて、「Iきょうは不思議なことを見た」と言った。
@主の力がイエスに臨んで病気を直させた。・・イエスの業は神の心の見える形
@−1)塚本訳 ルカ 4:18-19
4:18 『主の御霊がわたしの上にある、油を注いで(聖別して)くださったからである。主は貧しい人に福音を伝えるためにわたしを遣わされた。囚人に赦免を、盲人に視力の回復を告げ、』『押えつけられている者に自由をあたえ、』
4:19 『主の恵みの年(の来たこと)を告げさせるために。』
@−2)塚本訳 ルカ 7:21-23
7:21 その時、イエスは多くの人の病気と苦しみと悪霊につかれているのとをなおし、多くの盲人を見えるようにしてやっておられたが、
7:22 答えられた、「行って、(今ここで)見たこと聞いたことをヨハネに報告しなさい。──『盲人は見えるようになり、』足なえは歩きまわり、癩病人は清まり、聾は聞き、死人は生きかえり、『貧しい人は福音を聞かされている』と。
7:23 わたしにつまずかぬ者は幸いである。」
A中風・・・・人の手に負えない難病。
現在では脳血管障害の後遺症である半身不随、片まひ、言語障害、手足のしびれやまひなどを指す言葉として用いられている。中気、卒中また俗に「よいよい」ともいう。
A−1)塚本訳 マタ 4:24
4:24 そこでイエスの評判が全シリヤに広まり、人々がさまざまな病気や痛みに苦しむ病人、(中でも)悪鬼につかれた者、癲癇、中風の者を皆イエスのところにつれて来たので、それをなおされた。
A−2)塚本訳 使 9:33-34
9:33 そこで、アイネヤという人が八年このかた床についているのを見た。この人は中風にかかっていた。
9:34 ペテロが言った、「アイネヤよ、いまイエス・キリストがあなたをお直しになった。立って、自分で床を敷きかえてみなさい。」彼はすぐ起きあがった。
B屋根に上って瓦(をはがし、そ)の間から、寝床ごと、人々の真中、イエスの前に吊りおろした。・・・熱心な信仰は暴力的になる。なりふり構わずの態度
B−1)塚本訳 ルカ 16:16
16:16 (あなた達は聖書を誇るが、時代はもう変っている。)律法と預言書と([聖書]の時代)は(洗礼者)ヨハネ(の現われる時)までで、その時以来神の国の福音は伝えられ、だれもかれも暴力で攻め入っている。
B−2)塚本訳 マコ 5:25-28
5:25 すると十二年も長血をわずらって、
5:26 大勢の医者からひどい目にあわされて、財産を皆使いはたして、なんの甲斐もなくて、かえってますます悪くなって、
5:27 イエスのことを聞いて、群衆にまじってついて来た女が、後ろからその着物にさわった。
5:28 「お召物にでもさわれば、なおるにちがいない」と思ったのである。
C信仰を見て(驚き、・・・神の力を信じ込む、りっぱな信仰が神を動かす
C−1)塚本訳 ルカ 7:8-9
7:8 というのは、わたし自身も指揮権に服する人間であるのに、わたしの下にも兵卒がいて、これに『行け』と言えば行き、ほかのに『来い』と言えば来、また僕に『これをしろ』と言えば(すぐ)するからです。(ましてあなたのお言葉で、病気が直らないわけはありません。)」
7:9 イエスはこれを聞いて驚き、ついて来た群衆の方に振り向いて言われた、「わたしは言う、イスラエルの人の中でも、こんな(りっぱな)信仰を見たことがない。」
7:10 使の者が家に帰って見ると、僕は元気になっていた。
C−2)塚本訳 マコ 7:28-30
7:28 しかし女は答えた、「主よ、是非どうぞ!食卓の下の小犬どもも、子供さんたちのパン屑をいただきます。」
7:29 イエスは言われた、「それほど言うなら、よろしい、帰りなさい。悪鬼はもう娘から出ていった。」
7:30 女が家にかえって見ると、子供は寝床にねており、悪鬼はもう出ていた。
Dあなたの罪は赦されている。・・・神による罪の赦しは、見える形で現れる
D−1)塚本訳 ルカ 7:44-47
7:44 女の方に振り向き、シモンに言われた、「この婦人を見たか。わたしがこの家に来たとき、あなたは足の水もくれないのに、この婦人は涙でわたしの足をぬらし、髪の毛でふいてくれた。
7:45 あなたは接吻一つしてくれないのに、この婦人はわたしが(この家に)来たときから、わたしの足に接吻のしつづけである。
7:46 あなたは(普通の)油をすら頭に塗ってくれないのに、この婦人は(高価な)香油を足に塗ってくれた。
7:47 だから、わたしは言う、この婦人の多くの罪は赦されている。(いま)多くわたしを愛したのがその証拠である。赦され方の少ない者は、愛し方も少ない。」
E冒涜を言うこの人はいったい何者だろう。・・・イエスの態度は衝撃であった
E−1)塚本訳 マタ 26:65
26:65 そこで大祭司は自分の上着を引き裂いて言った、「冒涜だ!これ以上、なんで証人の必要があろう。諸君は今ここに(おのれを神の子とする許しがたい)冒涜を聞かれた。
E−2)塚本訳
ヨハ 10:32-33
10:32 するとイエスは言われた、「わたしは父上の(命令による)善い業を沢山あなた達にして見せたが、そのうちのどの業のために、わたしを石で打ち殺すのか。」
10:33 ユダヤ人が答えた、「善い業のために石で打ち殺すのではない、冒涜のためだ。君が人間の分際で、神様気取りでいるからだ。」
E−3)塚本訳 ヨハ 10:36
10:36 (まして)父上が聖別して世に遣わされた者(であるわたし)が、『わたしは神の子だ』と言ったからとて、どうしてあなた達はそれを『冒涜だ』と言うのか。
E−4)塚本訳 ピリ 3:19
3:19 あの人達の最後は破滅、その神は自分の腹、その光栄(と考えているもの)は(実は)恥であって、あの人達は(ただ)地のこと(ばかり)に気を取られているのだ!
F神のほか、だれが罪を赦せよう。・・・罪は神にのみ赦せると思われていた
F−1)口語訳 出 34:6-7
34:6 主は彼の前を過ぎて宣べられた。「主、主、あわれみあり、恵みあり、怒ることおそく、いつくしみと、まこととの豊かなる神、
34:7 いつくしみを千代までも施し、悪と、とがと、罪とをゆるす者、しかし、罰すべき者をば決してゆるさず、父の罪を子に報い、子の子に報いて、三、四代におよぼす者」。
F−2)口語訳
イザ 43:25
43:25 わたしこそ、わたし自身のために/あなたのとがを消す者である。わたしは、あなたの罪を心にとめない。
F−3)口語訳 イザ 44:22
44:22 わたしはあなたのとがを雲のように吹き払い、あなたの罪を霧のように消した。わたしに立ち返れ、わたしはあなたをあがなったから。
G人の子(わたし)は地上で罪を赦す全権を持っている・・神による罪の赦しの見える形。罪を赦す権能は神に遣わされたキリストにある。それは聖霊の力。
G−1)塚本訳 マタ 28:18
28:18 イエスは近寄ってきて十一人に言われた、「(いまや)天上地上一切の権能が、(父上から)わたしに授けられた。
G−2)塚本訳 ルカ 7:48-49
7:48 そしてその女に言われた、「あなたの罪は赦されている。」
7:49 同席の者が(憤慨して)ひそかに考えた、「罪さえ赦す(という)この人はいったい何人だろう。」
G−3)塚本訳 ヨハ 5:14
5:14 そののちイエスは宮で彼に出合って言われた、「ほら、直ったではないか。もう罪を犯すなよ。もっとひどい目にあうかもしれないから。」
G−4)塚本訳
ヨハ 5:22-23
5:22 父上は御自分ではだれも裁かれず、裁きはすべて子におまかせになったのである。
5:23 これは皆の者をして、父上を敬うように子を敬わせるためである。子を敬わない者は、子を遣わされた父上をも敬わない。
G−5)塚本訳
ヨハ 17:2
17:2 あなたは、子に下さいました者に一人のこらず永遠の命を与えさせるため、全人類を支配する全権を子に与えられたのですから。
G−6)塚本訳 ヨハ 8:10-11
8:10 イエスは身を起こして女に言われた、「女の人、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罰しなかったのか。」
8:11 「主よ、だれも」と女がこたえた。イエスが言われた、「わたしも罰しない。おかえり。今からはもう罪を犯さないように。」】
G−7)塚本訳 マタ 16:19
16:19 わたしはあなたに天の国の鍵をあずける。(だから)あなたが地上で結ぶことは(そのまま)天でも結ばれ、地上で解くことは(そのまま)天でも解かれるであろう。」
G−8)塚本訳 ヨハ 13:14-15
13:14 してみると、主であり先生であるこのわたしが足を洗ってやったのだから、あなた達も互に足を洗う義務がある。
13:15 わたしがしてやったとおりあなた達もするようにと、手本を示したのである。
G−9)塚本訳 マタ 18:32-34
18:32 すると主人はその家来を呼び出して言う、『不埒な家来、あなたが頼んだから、わたしはあの負債に全部、棒を引いてやったのだ。
18:33 だからあなたもわたしに情をかけてもらったように、同僚に情をかけてやるべきではなかったのか。』
H神を讃美しながら家にかえって行った。・・・神に栄光を帰したユダヤ人
H−1)塚本訳 ルカ 7:14-16
7:14 近寄って棺に手をかけ──担いでいる者は立ち止まった──「若者よ、あなたに言う、起きよ!」と言われた。
7:15 すると死人が起き上がって物を言い出した。イエスは『彼を母に渡された。』
7:16 皆が恐れをいだいて、「大預言者がわたし達の間にあらわれた」とか、「神はその民を心にかけてくださった」とか言って、神を讃美した。
H−2)塚本訳 ルカ 13:12-13
13:12 イエスは女を見て呼びよせ、「女の人、病気は直っている」と言って
13:13 手をのせられると、女はたちどころに体がまっすぐに伸びて、神を讃美した。
H−3)塚本訳 ルカ 17:14-16
17:14 イエスは見て言われた、「(全快したことを世間に証明してもらうため、エルサレムの宮に)行って体を『祭司たちに見せなさい。』」すると行く途中で、(皆いつとはなしに体が)清まった。
17:15 ところでそのうちの一人は自分が直ったのを見ると、大声で神を讃美しながら帰ってきて、
17:16 イエスの足下にひれ伏してお礼を言った。それはサマリヤ人であった。
H−4)塚本訳 ルカ 18:42-43
18:42 そこでイエスが、「見えるようになれ。あなたの信仰がなおした」と言われると、
18:43 たちどころに見えるようになって、神を讃美しながらイエスについて行った。人々は皆これを見て、神に讃美をささげた。
Iきょうは不思議なことを見た・・・不思議なイエスとの出会いは恩恵
I−1)塚本訳 ルカ 2:31-34
2:31 この救いこそ、あなたが『全人類の(ため、その)目の前で』用意されたもの、
2:32 『異教人には啓示を、』あなたの民『イスラエルには栄光をあたえる』『光』であります。
2:33 幼児のことをこのように言うのを父と母とが不思議に思っていると、
2:34 シメオンは両親を祝福し、母マリヤに言った、「驚きなさるなよ、この幼児はイスラエルの多くの人を、(この方に対する態度によって)倒されたり立たせたりする、また、一つの目印となって(この世の烈しい)反対をうける、使命を負わされているのです。──
I−2)塚本訳 ルカ 2:49-51
2:49 彼らに答えられた、「なぜおさがしになったのです。わたしが(天の)お父さまの家に居るのは当り前でしょう。御存知なかったのですか。」
2:50 両親にはこう言われた言葉(の意味)がわからなかった。
2:51 それからイエスは一しょに(エルサレムから)下ってナザレに帰り、両親につかえられた。母(マリヤ)はこのことを皆胸に秘めていた。
I−3)塚本訳 マタ 21:42
21:42 イエスは彼らに言われた、「あなた達は聖書で(この句を)まだ読んだことがないのか。──『大工たちが(役に立たぬと)捨てた石、それが隅の土台石になった。これは主のなされたことで、われわれの目には不思議である。』
I−4)塚本訳 マコ 6:14
6:14 イエスの噂が高くなったので、ヘロデ(・アンテパス)王の耳にはいった。──「洗礼者ヨハネが死人の中から生きかえったのだ。それだからあんな(不思議な)力が彼の中に働いている」とある人々は言った。
I−5)塚本訳 ヨハ 7:15
7:15 ユダヤ人は驚いて言った、「この人は学校に行ったこともないのに、どうして聖書を知っているのだろうか。」
I−6)塚本訳 マタ 7:28-29
7:28 イエスがこれらの話を終えられた時、一しょに聞いていた群衆はその教えに感心してしまった。
7:29 自分たちの聖書学者のようでなく、権威を持つ者のように教えられたからである。
I−7)塚本訳 マタ 13:54-54
13:54 郷里(ナザレ)に行ってその礼拝堂で教えられた。すると人々が驚いて言った、「この人はどこからこの知恵と、奇蹟とを覚えてきたのだろう。
I−8)塚本訳 マタ 8:27
8:27 人々は驚いて、「この方はどうした人だろう、風も湖も、その言うことを聞くのだが」と言った。