180429-1 ΙΧΘΥΣ イクスス(魚)
イエスス(イエス)、クリストス(キリスト)、セオス(神)、ヒュオス(子)、ソテル(救い主)
聖書で聖書を読む
@「主の言葉」は神の言葉
A「主の言葉」に聞く幸福
B「主の言葉」は神に教えられる
C「主の言葉」を中心とする聖書集会
D「主の言葉」を求めて
2018年4月29日 東京聖書読者会 高橋照男
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@「主の言葉」は神の言葉
@−1)塚本訳 ルカ 5:1
5:1 (ある日)群衆がおしかけてきて神の言葉を聞いていた時のこと、イエスはゲネサレ湖のほとりに立っておられて、
@−2)塚本訳 Tヨハ1:1
1:1 (世の)始めから(すでに)おられたもの、(それは)わたし達が(この耳で)聞いたもの、自分の目で見たもの、直観しまた自分の手でさわったもの、(すなわち)命の言葉(ロゴス)について、──
@−3)塚本訳 ヨハ 3:34
3:34 神がお遣わしになった方は神の言葉を話される。神は(その方に)いくらでも霊をお与えになるからである。
@−4)塚本訳 ヨハ 7:16
7:16 イエスは答えて言われた、「わたしの教えはわたしの教えではない。わたしを遣わされた方の教えである。
@−5)塚本訳 ヨハ 12:49
12:49 わたしは自分勝手に話したのではない。わたしを遣わされた父上が、何を言い、何を話すべきかを命じられたのである。
@−6)塚本訳 ヨハ 14:24
14:24 (しかし)わたしを愛しない者は、わたしの言葉を守らない。(だからわたしを見ることができない。)あなた達が(わたしから)聞く言葉はわたしの言葉ではない、わたしを遣わされた父上の言葉である。
A「主の言葉」に聞く幸福
A−1)塚本訳 ヨハ 1:12-13
1:12 しかし受け入れた人々、すなわち、その名を(神の子であることを)信じた人には一人のこらず、神の子となる資格をお授けになった。
1:13 この人たちは、人間の血や、肉の欲望や、男の欲望によらず、神(の力)によって生まれたのである。
A−2)塚本訳 ルカ 10:39-42
10:39 マルタにマリヤという姉妹があった。マリヤは主の足もとに坐ってお話を聞いていた。
10:40 するといろいろな御馳走の準備で天手古舞をしていたマルタは、すすみ寄って言った、「主よ、姉妹がわたしだけに御馳走のことをさせているのを、黙って御覧になっているのですか。手伝うように言いつけてください。」
10:41 主が答えられた、「マルタ、マルタ、あなたはいろいろなことに気を配り、心をつかっているが、
10:42 無くてならないものはただ一つである。マリヤは善い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」
A−3)塚本訳
ルカ 11:27-28
11:27 こう話しておられる時、群衆の中の一人の女が声を張り上げてイエスに言った、「なんと仕合わせでしょう、あなたを宿したお腹、あなたがすった乳房は!」
11:28 しかしイエスは言われた、「いや、仕合わせなのは、神の言葉を聞いてそれを守る人たちである。」
A−4)塚本訳 ルカ 16:28-29
16:28 わたしに五人の兄弟があります。彼らまでがこの苦しみの場所に来ないように、よく言って聞かせてください。』
16:29 しかしアブラハムは言う、『(その必要はない。)彼らにはモーセ(律法)と預言書と[聖書]がある。その教えに従えばよろしい。』
A−5)塚本訳
黙 14:13
14:13 また私は天から声が(こう)言うのを聞いた、「書け、『今から後主にあって死ぬる死人は幸福である。』」御霊も言い給う、「然り、彼らはその労苦を休息む(ことが出来る)であろう。その(為した)業が彼らに随いて行くのであるから!」と。
B「主の言葉」は神に教えられる
B−1)塚本訳 マタ 16:17
16:17 するとイエスは(喜んで)ペテロに答えられた、「バルヨナ・シモン、あなたは幸いだ。これをあなたに示したのは血肉([人間]の知恵)でなく、わたしの天の父上だから。
B−2)塚本訳 ルカ 24:45-47
24:45 それから聖書をわからせるために彼らの心を開いて
24:46 言われた、「救世主は苦しみをうけて、三日目に死人の中から復活する。24:47 また罪を赦されるための悔改め(の福音)が、その名においてすべての国の人に説かれる、エルサレムから始まって、と(聖書に)こう書いてある。
B−3)塚本訳 ヨハ 6:45
6:45 預言書に、〃(最後の日に)人は皆神に教えを受けるであろう〃と書いてある。(そして神に引っ張られる者、すなわち本当に)父上に聞き、また学ぶ者は皆、わたしの所に来る。
B−4)塚本訳 ヨハ 16:13
16:13 真理の霊が来る時、彼があなた達を導いていっさいの真理を悟らせるであろう。(いっさいの真理というのは、わたしと同じく、)彼は自分勝手に話すのではなく、(父上から)聞いたことを話すからである。また将来起るべき(世の終りの)ことをあなた達に知らせるであろう。
B−5)塚本訳 ヨハ 16:7b-8
16:7b 弁護者はあなた達の所に来ないが、行けば、わたしが彼を遣わすからである。
16:8 そして彼は来ると、罪について、義について、罰について、この世に(その考えの)誤りを認めさせるのであろう。
B−6)塚本訳 使 16:14
16:14 するとテアテラ町の紫毛織物の商人で、敬信家のルデヤという婦人が聞いていたが、主はその心を開いてパウロの話に耳を傾けさせられた。
C「主の言葉」を中心とする聖書集会
C−1)塚本訳 マタ
18:20
18:20 二人、三人、わたしの名によって集まっている所には、わたしがいつもその真中にいるのだから。」
C−2)塚本訳 ヨハ
4:23-24
4:23 しかし(ユダヤ人もサマリヤ人もなく、)本当の礼拝者が霊と真理とをもって父上を礼拝する時が来る。いや、今もうきている。父上もこんな礼拝者を求めておられるのである。
4:24 神は霊である。だから礼拝者も霊と真理とをもって礼拝せねばならない。」
C−3)塚本訳 ヨハ
14:6
14:6 イエスは言われる、「わたしが道である。また真理であり、命である。(手段であると同時に目的であるから。)わたしを通らずには、だれも父上の所に行くことはできない。
C−4)塚本訳
ヨハ 16:14
16:14 彼は(こうして)わたしの栄光をあらわすのである。というのは、彼はわたしのものの中から取ってあなた達に知らせる(ので、結局わたしに代って仕事をつづける)のだから。
C−5)塚本訳
マコ 4:26-29
4:26 また言われた、「神の国はこんなものだ。──ある人が地に種を蒔き、
4:27 夜昼、寝起きしていると、種は芽生えて育ってゆくが、本人はその訳を(すら)知らない。
4:28 (すなわち)地はひとりでに実を結ぶので、初めに茎、次に穂、次に穂の中に熟しきった粒ができる。
4:29 実が熟すると、すぐに『鎌を入れる。刈入れ時が来たのである。』」
C−6)口語訳 ネヘ
8:8
8:8 彼らはその書、すなわち神の律法をめいりょうに読み、その意味を解き明かしてその読むところを悟らせた。
C−7)塚本訳 ルカ
4:16
4:16 それからお育ちになったナザレに行って、安息の日にいつものとおり礼拝堂に入り、(聖書を)朗読しようとして立たれた。
C−8)塚本訳 ルカ
4:20-21
4:20 イエスは(読み終ると、)聖書を巻き、係の者に返して坐られた。礼拝堂にいる者の目が皆彼にそそがれた。
4:21 イエスは、「(今)あなた達が聞いたこの聖書の言葉は、今日(ここで)成就した」と言って話を始められた。
C−9)塚本訳 ルカ 8:9-11
8:9 弟子たちがこの譬はどういう意味かと尋ねると、
8:10 言われた、「あなた達(内輪の者)には、神の国の秘密をさとる力が授けられている(のでありのままに話す)が、ほかの人たちには譬をもって話すのである。これは(聖書にあるように、)『彼らが見ても見えず、聞いても悟らない』ようにするためである。
8:11 譬(の意味)はこうである。──種は神の御言葉である。
D「主の言葉」を求めて・・IT(Information Technology) 時代の聖書勉強
D−1)塚本訳 マタ 21:42
21:42 イエスは彼らに言われた、「あなた達は聖書で(この句を)まだ読んだことがないのか。──『大工たちが(役に立たぬと)捨てた石、それが隅の土台石になった。これは主のなされたことで、われわれの目には不思議である。』
D−2)塚本訳
マコ 12:24-26
12:24 イエスは言われた、「あなた達は聖書も神の力も知らないから、そんな間違いをしているのではないか。
12:25 死人の中から復活する時には、めとることもなく嫁ぐこともなく、ちょうど天の使のようである。
12:26 死人が復活することについては、(聖書にはっきり書いてある。)モーセの書の茨の薮の(燃える話の)ところで、神がモーセにこう言われたのを読んだことがないのか、──『わたしはアブラハムの神、またイサクの神、またヤコブの神(である)』と。
D−3)塚本訳 Tテモ4:13 信徒の模範になれ
4:13 私が行くまで(集会で聖書を)朗読すること、勧めをすること、教えることに心を傾けよ。
D−4)●聖書勉強のためのパソコンソフトはBible Works(バイブルワークス)が世界的に有名である。米国の「信仰の遺産」である。これの日本版ともいうべきものは、「Jバイブル」(いのちのことば社、12000円、旧新約全巻2秒で高速検索)とインターネットによる拙ホームページの「聖書研究の部」http://www.asahi-net.or.jp/~ej2t-tkhs/ (無料、全部日本語)である。我が国では今のところこの二つが最強最良の武器である。各種聖書には「引照」があるが、それは人間が選んだものなので、よく解らないことがある。引照探索はこの二つの武器を使って「自分で選ぶのが最も良い」。
D−5)●聖書データ収集の記録
@ 聖書知識、旧約知識、新約知識 聖書索引 1969〜1973 5年間
http://www.asahi-net.or.jp/~EJ2T-TKHS/bunshou/seishochishikisakuin.pdf
A 塚本虎二訳敷衍新約聖書(個人訳の金字塔。国宝私見)1995〜1999 5年間
http://www.asahi-net.or.jp/~EJ2T-TKHS/bunshou/tk03.html
B TSK(二百年の伝統の聖書引照集)日本語に展開 2000〜2015 16年間
http://www.asahi-net.or.jp/~EJ2T-TKHS/bunshou/tsk.html
http://ej2ttkhs.web.fc2.com/denshou/110910.htm
C BbB(聖書で聖書を読む)主要各国の聖書引照 2003〜2011 9年間
D 黒崎幸吉新約聖書註解(初のデジタル化) 2006〜2013 8年間
E 聖書翻訳比較(旧約6種、新約8種) 2015〜2018 4年間
(カトリックとプロテスタント共作の「聖書協会共同訳」意見具申の産物
http://www.asahi-net.or.jp/~EJ2T-TKHS/bunshou/6+8translations/6+8translations.html
延 47年間
D−6)●上記データはいずれもインターネットの拙ホームページで無料公開している。一日約100名がアクセスしてくるのは、聖書が神の言葉であることの証左。合計17万ページ分あり、日本で一番人気の聖書研究サイト(日本福音同盟神学委員会2017)。聖書は、グーテンベルグの活版印刷術の発明(1455年)によって急速に広まったが、現代ではその役割がITになっている。パソコンを使える若い人たちの中に恩恵の選びによる残りの者(ロマ11:5)がいて熱心に利用されていることは心強い。教派の教義や聖書学者の権威によらず、直接聖書に聴くことが信仰の基本的な姿勢である。この自由性が逆説的に正統信仰の継承、教会の和合に繫がる。カトリック教会も「聖書で聖書を読む」ことが信仰生活の根底にある。「聖書朗読表」(レクティオ・ディヴィナ)は300年頃の使徒教父時代からの伝統であり、聖書協会のホームページにある。
D−7)●上記TSK((The Treasury of Scripture Knowledge))について。
このTSKという本には聖書の本文はなく引照箇所だけが表示してある。その内容は旧新約聖書の各節ごとに平均約15か所ぐらい、多いところは50か所以上も 引照があって、その総計は50万か所以上もある。普通の引照付聖書の引照とは比べものにならないほどの量で、各種引照付聖書の引照箇所はほとんどがこのTSKに含まれている。このTSKに出ている引照を丹念に全部あたれば聖書理解のために確実な方向性が示されることが分かる。そしてその力と効果は人間の解説と比べて、月の光と太陽の光の差ほどもあることを感じる。イエスの言葉はイエスが別の場所で別の角度から解説している。パウロの言葉もパウロ自身が別の言い回しで 説明している。またイエスの言葉はパウロが解説してくれている。逆にパウロの言葉もイエスが解説してくれている。聖書を深く理解するためにはまず引照を丹念にあたるこの地味な基礎作業が大切であり、そのためには、パソコンの検索能力が非常に有益である。
D−8)上記BbB(Bible by Bible )主要各国の聖書引照の内容
(独)NESTLE-ALAND NOVUM TESTAMENTUM GRAECE 27版1993・DEUTSCHE BIBLGESELLSCHAFT 古今第一級の引照。塚本虎二推奨 (!)のみ
(英)AUTHORIZED KING JAMES VERSION 1611・・・ZONDERVAN PUBLISHING HOUSE 1994・・欽定訳と呼ばれている英訳聖書の古典。その引照付き聖書。
(米)THE NEW SCOFIELD STUDY BIBLE・・・NEW YORK・OXFORD UNIVERSITY PRESS 1977 米国ではスコフィールド(米国1843-1921)の引照が古くから定番。
(英・米)THE NEW TREASURY OF SCRIPTURE KNOWLEDGE 1982・・・THOMAS NELSON PUBLISHERS 200年の歴史を持つ膨大な引照集。旧新約50万の引照。
(日)新共同訳・・・・日本聖書協会 1987
口語訳の引照を元にエルサレムバイブルなどを参考にして改定
(日)黒崎幸吉新約聖書註解・・・2013
日本語による註解の金字塔。学問と正統信仰の一致
(仏)THE NEW JERUSALEM BIBLE・・・・DARYON,LONGMAN & TODD 1985
世界初のカトリック・プロテスタント共同訳の新版。簡潔で味わい深いこの引照は定評がある。口語訳対応。
(独)DIE BIBEL MARTIN LUTHERS 1534 ・・・DEUTSCHE BIBELGESELLSCHAFT 1984 (ドイツ聖書協会)
ドイツで現在も圧倒的に読まれているルター訳聖書の引照。
(独)GNOMON・・・BENGEL(1687-1752)
ベンゲルは敬虔派。その「グノーモン(指針)」は聖書註解の古典。内村鑑三推奨
D−9)●上記「聖書協会共同訳」について
日本聖書協会は現行の新共同訳(カトリックとプロテスタント教会の共作。キリスト信者の約75%が使用)を約30年ぶりに訳し直すことになり、言語学者、国語学者、また文学者など総勢160人の陣容で8年間かけ、本年3月に訳了した。当初の名称案は「標準訳」。そのパイロット版を読むところ、朗読と暗記がし易いように随分洗練されている。完成版の発行は2018年末の予定。無教会の私は最後の3年間に自主的にそのパイロット版に対する意見具申をしてきた。無教会は聖書に権威を認めていて「健全な信仰」を保持していることで信用されている。作業は主として各種翻訳(無教会の塚本、前田、関根訳等の個人訳を含む)との比較であった。その作業過程で作成したものが、「聖書翻訳比較・旧約6種、新約8種」である。教会教派の教義や神学にとらわれない無教会の立場の人間が自由な立場から、全キリスト信徒の信仰の拠り所である「聖書」の新しい翻訳プロジェクトに協力出来たことは神の摂理と感じ、感謝である。