180602-1                           ΙΧΘΥΣ イクスス()    

イエ(イエス)、クリス(キリスト)、セ()、ヒュ()、ソ(救い主)

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断食問題―― (ルカ53339

・・・キリストによる神の国は律法主義からの自由・・・

 

2018年6月3日 東京聖書読者会 高橋照男

 

塚本訳 ルカ 5:33-39

5:33 彼らがイエスに言った、「(洗礼者)ヨハネの弟子はしばしば断食をし、祈りをするのに、あなたの弟子は@(平気で)飲み食いしている

5:34 イエスは言われた、「あなた達はA花婿がまだ一しょにいるうちに、婚礼の客に(悲しみの)断食をさせることが出来るのか。

5:35 しかしいまにB(悲しみの)時が来て、花婿が奪いとられたら、その時、彼らは(いやでも)断食をするであろう。」

5:36 なお一つの譬を彼らに話された、「新しい着物を切って、古い着物に継ぎをする者はない。そんなことをすれば、新しい着物も疵ものになり、新しいのから切った継ぎも古いのにあわない。

5:37 また新しい酒を古い皮袋に入れる者はない。そんなことをすれば、新しい酒は皮袋を破って流れ出し、皮袋もだめになるであろう。

5:38 C新しい酒は新しい皮袋に入れねばならない。

5:39 また、D古い酒を飲んだ者は、新しいのをほしがらない。『古い方が甘い』と言って。」

 

@(平気で)飲み食いしている。・・・新しく始まった神の国は律法からの自由

 

@−1)塚本訳 マタ 11:13

11:13 すべての預言書と律法と[聖書]が預言しているのは、ヨハネ(の現われる時)まで(で、天の国はすでに来ているの)だから。

 

@−2)塚本訳 ルカ 16:16

16:16 (あなた達は聖書を誇るが、時代はもう変っている。)律法と預言書と([聖書]の時代)は(洗礼者)ヨハネ(の現われる時)までで、その時以来神の国の福音は伝えられ、だれもかれも暴力で攻め入っている。

 

@−3)塚本訳 ルカ 5:30

5:30 パリサイ人とパリサイ派の聖書学者が弟子たちに向かってつぶやいた、「なぜあなた達は税金取りや罪人と一しょに飲み食いするのか。」


@−3)塚本訳 ヨハ 4:21-26

4:21 イエスが言われる、「女の人、わたし(の言葉)を信じなさい。(間もなく)あなた達が、この山でもエルサレムでもなく(どこででも、)父上を礼拝する時が来る。

4:22 ただ(同じ神を、)あなた達は知らずに礼拝し、わたし達は知って礼拝している。救いはユダヤ人から出る(のでわたし達だけに神が示された)からである。

4:23 しかし(ユダヤ人もサマリヤ人もなく、)本当の礼拝者が霊と真理とをもって父上を礼拝する時が来る。いや、今もうきている。父上もこんな礼拝者を求めておられるのである。

4:24 神は霊である。だから礼拝者も霊と真理とをもって礼拝せねばならない。」

4:25 女が言う、「キリストと言われる救世主が来ることは知っています。救世主が来れば、わたし達に何もかも知らせてくださるでしょう。」

4:26 イエスは言われる、「あなたと話しているわたしが、それだ。


@−4)塚本訳 ルカ 7:33-35

7:33 なぜならあなた達は、洗礼者ヨハネが来てパンを食べず酒を飲まないと、『悪鬼につかれている』と言い、

7:34 人の子(わたし)が来て飲み食いすると、『そら、大飯食いだ、飲兵衛だ、税金取りと罪人の仲間だ』と言うのだから。

7:35 しかし(神の)知恵の正しいことは、(税金取り、罪人など、)その子供たちがみんなで証明した。」


@−5)塚本訳 ルカ 4:18-19

4:18 『主の御霊がわたしの上にある、油を注いで(聖別して)くださったからである。主は貧しい人に福音を伝えるためにわたしを遣わされた。囚人に赦免を、盲人に視力の回復を告げ、』『押えつけられている者に自由をあたえ、』

4:19 主の恵みの年(の来たこと)を告げさせるために。』



A花婿がまだ一しょにいるうち・・・イエスの到来は花婿到来の喜び

 

A−1)塚本訳 ルカ 3:16

3:16 ヨハネがみんなに言った、「わたしは水で洗礼を授けているが、わたしよりも力のある方が(あとから)来られる。わたしはその方の靴の紐をとく値打もない者である。その方は聖霊と(裁きの)火とで洗礼をお授けになる。


A−2)塚本訳 ヨハ 3:26-30

3:26 弟子たちがヨハネの所に来て言った、「先生、あなたと一しょにヨルダン川の向こうにいた、そしてあなたが世に紹介されたあの人が、どうでしょう、洗礼を授けております。そして、みんなその方へ行きます。」

3:27 ヨハネが答えた、「人は天から与えられないかぎり、何も(自分で)取ることは出来ない。

3:28 『わたしは救世主ではない。ただあなた方の先駆けをするために遣わされた者である』とわたしが言ったことについては、あなた達自身がわたしの証人ではないか。

3:29 花嫁を持つものは花婿である。花婿の友達は花婿のそばに立っていて耳を傾け、花婿の(喜ぶ)声を聞いて喜びにあふれるのである。(花婿の友達である)わたしのこの喜びは、いま絶頂に達した。

3:30 あの方は栄え、わたしは衰えねばならない。(それが神の御心である。)

 

 

B(悲しみの)時が来て、花婿が奪いとられたら、・・・花婿イエスの死

 

B−1)塚本訳 ヨハ 14:1-3

14:1 あなた達の来られない所にわたしが行くからとて、)心を騒がせるな。神を信ぜよ、またわたしを信ぜよ。

14:2 父上のお家には、沢山住居がある。(あなた達は一人のこらず、そこに住むことが出来る。)もしそうでなかったら、『あなた達のために場所の準備に行く』と言うわけがないではないか。

14:3 (間もなく出かけるが、)行って場所の準備ができたら、もどって来て、あなた達をわたしの所に連れてゆく。わたしのおる所にあなた達もおるためである。


B−2)塚本訳 ヨハ 13:33-35

13:33 子供たちよ、わたしはもう少しのあいだあなた達と一しょにいる。(いなくなったあとで)あなた達はわたしをさがすが、(前に)ユダヤ人に、『わたしが行く所に、あなた達は来ることが出来ない』と言ったのと同じことを、いまあなた達にも言う。

13:34 (別れにのぞんで)新しい掟を与える、──互に愛せよ。わたしがあなた達を愛したのだから、そのようにあなた達も互に愛せよ。

13:35 互に愛を持つならば、皆がそれによって、あなた達がわたしの弟子であることを知るであろう。」

 

B−3)塚本訳 ヨハ 14:15-18

14:15 あなた達は(皆別れを悲しんでいるが、本当に)わたしを愛するなら、わたしの掟を守り(互に愛し)なさい。

14:16 そうすればわたしも父上に願って、(わたしに代わる)ほかの弁護者をおくっていただき、いつまでもあなた達と一しょにおるようにしてあげる。

14:17 これは真理の霊である。この世(の人)には見えもせず、わかりもしないから、これを受けいれることが出来ない。(しかし)あなた達にはこの霊がわかる。いつもあなた達のところをはなれず、また、あなた達の中におるのだから。

14:18 わたしは父上の所に行くけれども、あなた達を孤児にはしておかない。(すぐ)かえって来る。


B−4)塚本訳 ルカ 23:26-29

23:26 (兵卒らが)イエスを(刑場へ)引いてゆく時、シモンというクレネ人が野良から来(て通りかかっ)たので、つかまえて(イエスの)十字架を背負わせ、イエスの後から担いでゆかせた。(イエスにはもう負う力がなかったのである。)

23:27 民衆と、イエスのために悲しみ嘆く女たちとの大勢の群が、あとにつづいた。

23:28 イエスは女たちの方に振り向いて言われた、「エルサレムの娘さんたち、わたしのためには泣いてくれなくともよろしい。それよりは自分のため、自分の子供のために泣きなさい。

23:29 いまに人々が、『石女と、(子を)産んだことのない胎と、飲ませたことのない乳房とが羨ましい』と言う(恐ろしい)日が来るのだから。



C新しい酒は新しい皮袋に・・・中身が変われば外側も自然に変わる

 

C−1)塚本訳 マタ 6:16-18

6:16 また断食をしている時には、偽善者のように陰気な顔つきをしてはならない。彼らは断食をしていることを人に見せようとして、(顔を洗わず、髭をそらず、わざと)顔を見苦しくするのである。アーメン、わたしは言う、彼らは(褒められた時、)すでに褒美をもらっている。

6:17 あなたが断食をするときは、頭に油をぬり、顔を洗いなさい。

6:18 これは断食をしていることを人に見せず、隠れた所においでになるあなたの父上に、見ていただくためである。そうすれば、隠れたことを見ておられるあなたの父上は、褒美をくださるであろう。


C−2)塚本訳 マタ 12:6-8

12:6 わたしは言う、(ダビデ王よりも、祭司よりも、)宮よりも大きい者が(今)ここにいる。

12:7 もしあなた達に、『わたしは憐れみを好み、犠牲を好まない』という(神の言葉の)意味がわかっていたなら、罪もないこの人たちを(安息日違犯だと言って)咎め立てしなかったであろうに。

12:8 (わたしの弟子たちに罪はない。)人の子(わたし)は安息日の主人であるから。」

 

C−3)塚本訳 マタ 12:9-13

12:9 そこを去って、(ある安息日に)礼拝堂に入られた。

12:10 するとそこに、片手のなえた人がいた。(パリサイ派の)人々がイエスに、「安息日に病気をなおすことは正しいだろうか」と尋ねた。イエスを訴え出る(口実を見つける)ためであった。

12:11 彼らにこたえられた、「あなた達のうちには羊を一匹持っていて、もしそれが安息日に穴に落ち込めば、引っぱり上げてやらない者がだれかあるだろうか。

12:12 ところで、人間は羊よりもどれだけ大切だか知れない。だから安息日に良いことをするのは正しい。

12:13 それからその人に言われる、「手をのばせ。」のばすと直って、片方の手のようによくなった。


C−4)塚本訳 ルカ 6:5

6:5 また彼らに言われた、「人の子(わたし)は安息日の主人である。」

C−5)塚本訳 ルカ 13:10-16

13:10 安息日にある礼拝堂で教えておられた。

13:11 その時、そこに十八年も病気の霊につかれている女がいた。体が曲っていて、真直ぐに伸ばすことが出来なかった。

13:12 イエスは女を見て呼びよせ、「女の人、病気は直っている」と言って

13:13 手をのせられると、女はたちどころに体がまっすぐに伸びて、神を讃美した。

13:14 すると礼拝堂監督は、イエスが安息日に病気をなおされたことを憤慨して、群衆に言った、「働くべき日は六日ある。その間に来てなおしてもらったがよかろう。安息日の日にはいけない。

13:15 主が答えられた、「この偽善者たち、あなた達はだれも、安息日には牛や驢馬を小屋から解いて、水を飲ませにつれてゆかないのか。

13:16 この女はアブラハムの末であるのに、十八年ものあいだ、悪魔が縛っていたのだ。安息の日だからとて、その(悪魔の)縄目から解いてはならなかったのか。


C−6)塚本訳 ヨハ 1:17

1:17 すなわち律法はモーセをもって与えられたが、恩恵と真理とはイエス・キリストをもって(はじめて)あらわれた。


C−7)塚本訳 ヨハ 15:12-13

15:12 わたしがあなた達を愛したように、互に愛せよ。──これがわたしの掟である。

15:13 (わたしはあなた達のために命を捨てる。)友人のために命を捨てる以上の愛はないのだ。


C−8)塚本訳 ロマ 10:4

10:4 (では律法を守ることが、なぜいけないか。律法はキリストによって目的を達し、もうなくなってしまったからである。)すなわち、キリストは(御自分を)信ずる者が一人のこらず義とされるために、律法の終りとなられたのである。


C−9)塚本訳 ロマ 3:21-24

3:21 しかしながら今、律法に関係なく、神の義は現わされた。しかし律法と預言書と[聖書]によって(すでに)証しされているものである。

3:22 この神の義は、イエス・キリストを信ずる信仰(だけ)によって、これを信ずるすべての者にあたえられる。(すべてというのは、そこに人間的の)なんの差別もないからである。

3:23 なぜか。すべての人が罪を犯したため、いまだれ一人、(かつて持っていた)神の栄光をもたない。

3:24 (さりとて失った栄光を回復する力はないので、何一つ)代価を払わず、(ただ)神の恩恵によって、キリスト・イエスによるあがないの力で、(神に)義とされる(道が設けられた)のである。


C−10)塚本訳 ガラ 3:13

3:13 キリストはわたし達(ユダヤ人)のために(十字架にかけられ、みずから)呪となって、わたし達を律法の呪から贖い出してくださった。『木にかけられる者はみな呪われている』と書いてある。


D古い酒を飲んだ者は、新しいのをほしがらない。・・古い習慣に固執する者

D−1)塚本訳 マタ 23:2-5

23:2 「聖書学者とパリサイ人はいまモーセの(後継ぎとしてその)椅子に坐っている。(彼らにはモーセの権威がある。)

23:3 だからなんでも彼らがあなた達に言うことを行い、また守れ。しかし、そのすることを真似てはならない。あの人たちは言うだけで行わないのだから。

23:4 すなわち思い荷をたばねて人の肩にのせながら、自分では(担ってやるどころか、)指一本でこれを動かしてやろうともしない。

23:5 そのすること為すことがことごとく、人に見せびらかすためである。たとえば、(人の目につくように)経箱の幅を広くしたり、上着の総を大きくしたりする。


D−2)塚本訳 マタ 23:25-28

23:25 ああ禍だ、君たち聖書学者とパリサイ人、この偽善者!君たちは杯や皿の外側は清潔にするが、内側は掠め取った物と不節制とでいっぱいだからだ。

23:26 目の見えないパリサイ人よ、まず杯の内(の物)を清潔にせよ。そうすれば外も(おのずと)清潔になるであろう。

23:27 ああ禍だ、君たち聖書学者とパリサイ人、この偽善者!君たちは白く塗った墓に似ているからだ。外側はりっぱに見えるが、内側は死人の骨とあらゆる汚れとでいっぱいである。

23:28 そのように君たちも、外側はいかにも信心深そうに人に見えるが、内側は偽善と不法とで一ぱいである。

 

D−3)塚本訳 マコ 7:7-9

7:7 彼らは(熱心に)わたしを拝むが無駄である、彼らが教えとして教えているのは、人間の(作った)規則であるから。』

7:8 あなた達は神の掟をすてて、人間の言伝えをかたく守っている。」

7:9 また話しつづけられた、「あなた達は自分の言伝えを守ろうとして、神の掟をないがしろにしているが、うまいものだ!


D−4)塚本訳 Uコリ3:6

3:6 神はわたし達に、新しい契約のための世話役、(すなわち古い契約にある律法の)文字のためではなく、(神の)霊のための世話役たる能力をお与えになったのである。文字は殺すが、霊は命を与えるからである。

 

D−5)塚本訳 Uコリ3:14-16

3:14 しかし(そのために、)彼らの考えは頑なにされてしまった。なぜなら、今日までも古い契約の朗読の時、同じベールが残っているからである。ベールは取り除かれないままである。古い契約は(ただ)キリストにおいて無くなるものだからである。

3:15 いやむしろきょうまでモーセ(律法)が朗読される度毎に、ベールは彼らの心にかかって(いるので、そのほんとうの意味が隠されて)いる。

3:16 『しかし彼らの心が主に帰るならば、その時ベールは取り除かれる。』

3:17 (ここで)主(と)は御霊(みたま)(のこと)である。主の御霊(みたま)のあるところには自由が(あるから、ベールが取り除かれるので)ある。


D−6)塚本訳 ヨハ 8:36

8:36 だから、もし子(たるわたし)が(罪から)自由にしてやれば、あなた達は本当に自由になるのである。(そしていつまでも父上のところにおることができる。)

 

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