191101-1
ΙΧΘΥΣ イクスス(魚)
イエスス(イエス)クリストス(キリスト)、セオス(神)、ヒュオス(子)、ソテル(救い主)
福音書で福音書を読む
ナインの若者 (ルカ7:11−17)
・・・永遠の命と有体的復活の実証・・・
2019年11月3日 東京聖書読者会 高橋照男
塚本訳 ルカ 7:11-17
7:11 そのあとで、ナインという町に行かれた。弟子たちおよび多くの群衆も一しょに行った。
7:12 町の門の近くに来られると、ちょうど、ある@独り息子が死んで、(棺(かん)が)舁(か)き出されるところであった。母は寡婦(やもめ)であった。町の人が大勢その母に付添っていた。
7:13 主は母を見てA不憫に思い、「そんなに泣くでない」と言って、
7:14 近寄って棺に手をかけ──担(かつ)いでいる者は立ち止まった──「若者よ、あなたに言う、B起きよ!」と言われた。
7:15 するとC死人が起き上がって物を言い出した。イエスは“彼を母に渡された。”
7:16 皆が恐れをいだいて、「大預言者がわたし達の間にあらわれた」とか、「神はその民を心にかけてくださった」とか言って、D神を讃美した。
7:17 イエスについてのこの(二つの)言葉は、ユダヤ(人の国)全体とEその周囲いたる所に広まった。
@独り息子 に注目・・・7:12の各種翻訳並読
@−1)文語訳1917
町の門に近づき給ふとき、視よ、舁(か)き出さるる死人あり。これは獨息子(ひとりむすこ)にて母は寡婦(やもめ)なり、町の多くの人々これに伴(ともな)ふ。"
@−2)口語訳1955
町の門に近づかれると、ちょうど、あるやもめにとってひとりむすこであった者が死んだので、葬りに出すところであった。大ぜいの町の人たちが、その母につきそっていた。
@−3)塚本訳1963
町の門の近くに来られると、ちょうど、ある独り息子が死んで、(棺(かん)が)舁(か)き出されるところであった。母は寡婦であった。町の人が大勢その母に付添っていた。
@−4)新改訳1970
イエスが町の門に近づかれると、やもめとなった母親のひとり息子が、死んでかつぎ出されたところであった。町の人たちが大ぜいその母親につき添っていた。
@−5)前田訳1978
町の門に近づかれると、ちょうど、あるひとりの息子が死んで、かつぎ出されるところであった。その母はやもめで、町のかなりの群衆がいっしょにいた。
@−6)新共同訳1987
イエスが町の門に近づかれると、ちょうど、ある母親の一人息子が死んで、棺(かん)が担(かつ)ぎ出されるところだった。その母親はやもめであって、町の人が大勢そばに付き添っていた。
@−7)岩波翻訳委員会訳1995
そこで彼が町の門に近づいた時、見よ、寡婦である母親の一人息子が死んで、担ぎ出されるところであつた。またその町の多数(たすう)の群衆も彼女と一緒であった。
@−8)フランシスコ会聖書研究所訳2011
イエスが近づかれると、ちょうど、ある母親の一人息子が死んで運びだされるところであった。その母はやもめで彼女のそばには大勢の町の人がいた。
@−9)聖書協会共同訳2018
イエスが町の門に近づかれると、ちょうど、ある母親の一人息子が死んで、担(かつ)ぎ出されるところであった。母親はやもめであって、町の人が大勢そばに付き添っていた。
●独り子
@−10)塚本訳 ヨハ 1:18
1:18 神を見た者は、いまだかつて一人もない。ただ、いつも父上の胸に寄り添っておられる独り子(のキリスト)だけが、(わたし達に神を)示してくださったのである。
@−11)塚本訳 ヨハ 3:16
3:16 そのゆえは、神はその独り子を賜わったほどにこの世を愛されたのである。これはその独り子を信ずる者が一人も滅びず、永遠の命を持つことができるためである。
A不憫に思い、「そんなに泣くでない」 に注目・・・7:13の各種翻訳並読
A−1)文語訳1917
主、寡婦(やもめ)を見て憫(あはれ)み『泣くな』と言ひて、
A−2)口語訳1955
主はこの婦人を見て深い同情を寄せられ、「泣かないでいなさい」と言われた。
A−3)塚本訳1963
主は母を見て不憫に思い、「そんなに泣くでない」と言って、
A−4)新改訳1970
主はその母親を見てかわいそうに思い、「泣かなくてもよい。」と言われた。
A−5)前田訳1978
主は彼女を見てあわれみ、「泣かないで」といわれた。
A−6)新共同訳1987
主はこの母親を見て、憐れに思い、「もう泣かなくともよい」と言われた。
A−7)岩波翻訳委員会訳1995
すると主は彼女を見て、彼女に対して断腸の想いを覚え、彼女に言った、「泣くのは止めなさい」。
A−8)フランシスコ会聖書研究所訳2011
主はこの婦人を見て憐れに思い、「泣くことはない」と仰せになった。
A−9)聖書協会共同訳2018
主は、彼女をこの母親を見て、憐れに思い、「もう泣かなくともよい。」と言われた。
B「起きよ!」 に注目・・・7:14の各種翻訳並読
B−1)文語訳1917
近より柩(ひつぎ)に手をつけ給へば、舁(か)くもの立ち止る。イエス言ひたまふ『若者よ、我なんぢに言ふ、起きよ』
B−2)口語訳1955
そして近寄って棺に手をかけられると、かついでいる者たちが立ち止まったので、「若者よ、さあ、起きなさい」と言われた。
B−3)塚本訳1963
近寄って棺(かん)に手をかけ──担いでいる者は立ち止まった──「若者よ、あなたに言う、起きよ!」と言われた。
B−4)新改訳1970
そして近寄って棺(かん)に手をかけられると、かついでいた人たちが立ち止まったので、「青年よ。あなたに言う、起きなさい。」と言われた。
B−5)前田訳1978
そして近よって棺(ひつぎ)に手をかけられた。かつぐものが立ちどまったのでいわれた、「若者よ、あなたにいう、起きよ」と。
B−6)新共同訳1987
そして、近づいて棺に手を触れられると、担いでいる人たちは立ち止まった。イエスは、「若者よ、あなたに言う。起きなさい」と言われた。
B−7)岩波翻訳委員会訳1995
そして近寄ると、棺(ひつぎ)に〔手を〕触れた。すると〔棺(ひつぎ)を〕担いでいた者たちは立ち止まった。そこで彼は言った、「若者よ、あなたに私は言う、起きなさい」。
そして、近づいて棺(ひつぎ)にお触れになると、担いでいる者たちは立ち止った。そこで、イエスは仰せになった「若者よ、わたしは、あなたに言う。起きなさい」。
B−9)聖書協会共同訳2018
そして、近寄って、棺(ひつぎ)に触れられると、担(かつ)いでいた者たちは立ち止まった。イエスは言われた。「若者よ、あなたに言う。起きなさい。」
C死人が起き上がって物を言い出した。 に注目・・・7:15の各種翻訳並読
C−1)文語訳1917
死人、起きかへりて物言ひ始む。イエス之を母に付(わた)したまふ。
C−2)口語訳1955
すると、死人が起き上がって物を言い出した。イエスは彼をその母にお渡しになった。
C−3)塚本訳1963
すると死人が起き上がって物を言い出した。イエスは“彼を母に渡された。”
C−4)新改訳1970
すると、その死人が起き上がって、ものを言い始めたので、イエスは彼を母親に返された。
C−5)前田訳1978
死人は起きあがって話しはじめた。イエスは彼を母に渡された。
C−6)新共同訳1987
すると、死人は起き上がってものを言い始めた。イエスは息子をその母親にお返しになった。
C−7)岩波翻訳委員会訳1995
すると、死〔んでいたはずの〕者は上半身を起こし、語り出した。そしてイエスは彼をその母に渡した。
すると、死人は起き上がって口をきき始めた。そこで、イエスは息子をその母にお渡しになった。
C−9)聖書協会共同訳2018
すると、その死人は起き上がってものを、言い始めた。イエスは彼を母親に渡され
た。
D神を讃美した。 に注目・・・・・・7:16の各種翻訳並読
D−1)文語訳1917
人々みな懼(おそれ)をいだき、神を崇(あが)めて言ふ『大(おほい)なる預言者われらの中に興(おこ)れり』また言ふ『神その民を顧(かへり)み給へり』
D−2)口語訳1955
人々はみな恐れをいだき、「大預言者がわたしたちの間に現れた」、また、「神はその民を顧みてくださった」と言って、神をほめたたえた。
D−3)塚本訳1963
皆が恐れをいだいて、「大預言者がわたし達の間にあらわれた」とか、「神はその民を心にかけてくださった」とか言って、神を讃美した。
D−4)新改訳1970
人々は恐れを抱き、「大預言者が私たちのうちに現われた。」とか、「神がその民を顧みてくださった。」などと言って、神をあがめた。
D−5)前田訳1978
皆がおそれを抱き、「大預言者がわれらのうちに現われた」また、「神はその民を顧みたまう」といって神をたたえた。
D−6)新共同訳1987
人々は皆恐れを抱き、神を賛美して、「大預言者が我々の間に現れた」と言い、また、「神はその民を心にかけてくださった」と言った。
D−7)岩波翻訳委員会訳1995
そこで恐怖がすべての者たちを襲い、彼らは神を賛美して言い始めた、「われわれの間に、大いなる預言者が起こされた」。また、〔彼らはこうも言った、〕「神はその民を顧(かえり)みられた」。
D−8)フランシスコ会聖書研究所訳2011
人々はみな怖れを抱き、「偉大な預言者が、わたしたちの間に現れた」とか、「神がその民を訪れてくださった」と言って、神をほめたたえた。
D−9)聖書協会共同訳2018
人々は皆、恐れを抱き、「偉大な預言者がわれわれの間に現れた。」と言い、また、「神はその民を顧みてくださった」と言って神を崇めた。
Eその周辺地域一帯に広まった。 に注目・・・・・7:16の各種翻訳並読
E−1)文語訳1917
この事ユダヤ全國および最寄(もより)の地に徧(あまね)くひろまりぬ。
E−2)口語訳1955
7:17 イエスについてのこの話は、ユダヤ全土およびその附近のいたる所にひろまった。
E−3)塚本訳1963
イエスについてのこの(二つの)言葉は、ユダヤ(人の国)全体とその周囲いたる所に広まった。
E−4)新改訳1970
イエスについてこの話がユダヤ全土と回りの地方一帯に広まった。
E−5)前田訳1978
イエスについてのこの話は全ユダヤとその周辺一帯にひろまった。
E−6)新共同訳1987
イエスについてのこの話は、ユダヤの全土と周りの地方一帯に広まった。
E−7)岩波翻訳委員会訳1995
そして彼についてのこの評判は、ユダヤの全土とその周辺の全地域に広まった。
E−8)フランシスコ会聖書研究所訳2011
イエスについてのこのうわさは、ユダヤ全土と周辺の地方に、あまねく広まった。
E−9)聖書協会共同訳2018
イエスについてのこの話は、ユダヤ全土とその周辺地域一帯に広まった。
●初代教会でキリスト教が広まった理由は信者たちの評判のよさ
塚本訳 使 2:47
2:47 神を讃美し、世間の人全体に好意を持たれていた。主は救われた者を日ごとに(増し)加えて一つにされた。