221124-1
ΙΧΘΥΣ イクスス(魚)
イエスス(イエス)クリストス(キリスト)、セオス(神)、ヒュオス(子)、ソテル(救い主)
聖書で聖書を読む
戦争を目のあたりに見る
・・・あわてるな。それはおこらねばならないことである・・・
●キリスト者の皆様お早うございます。昨日は今井館に行き、無教会研修所30周年記念キリスト教講演会、「戦争と平和をいま考える」を聴きに行った。講師はその分野の専門家で次の2名であった。
枢軸時代と戦争 福島揚(神学博士)
非戦日本はどう生きるのか 千葉眞(国際基督教大学名誉教授)
講演終了後の質疑応答の時間で私は次のように質問した。「憲法9条の不戦条項が出来た背景には無教会の影響があった。しかし内村鑑三はキリスト教国同士が戦争をするのを見て失望し、再臨待望の信仰に目覚めた。またイエスは『戦争を目のあたりに見てもあわてるな、それはおこらねばならないことである』と言った。これからすると本日の講師には、「終末、再臨」の思想が見られない。それはなぜであるかお教えいただきたい」。これに対し千葉眞氏から「確かに終末論が欠けていた」とご回答があった。そこで今朝はマルコ13:7−9 を詳しく学ぼう。
●まず、マルコ13:7−9 邦語100年間の各種翻訳並読
聖書協会共同訳2018
◆終末の徴 (マタ二四3−14、ルカ二一7−19)
マル 13:7 戦争のことや戦争の噂を聞いても、慌ててはいけない。それは必ず起こるが、まだ世の終わりではない。
マル 13:8 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に地震があり、飢饉が起こる。これらは産みの苦しみの始まりである。
マル 13:9 あなたがたは自分のことに気をつけていなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で打ち叩かれる。また、私のために総督や王の前に立たさ
れて、証しをすることになる。
フランシスコ会訳2013
007また、戦争の騒ぎや戦争のうわ さなどを聞いても、慌ててはならない。そういうことは起こらなければならないことであるが、まだ終わりではない。
008民は民に、国は国に逆らって立 ち上がり、あちらこちらで地震があり、飢饉が起こる。これらは産みの苦しみの始まりにすぎない」。
◆迫害の預言(マタ24・9-13[1・17-22]、ルカ21・12-19[12・11-12])
009「あなた方自身、自分のことに 気をつけていなさい。人々はあなた方を地方法院に引き渡すであろう。あなた方は会堂で打たれ、また、わたしのことで、総督や王たちの
前に立たされるであろう。それは、彼らに証しをするためである。
岩波翻訳委員会訳1995
411307また、あなたたちは戦争のことを聞き、戦争の噂を聞く時、動転するな。〔これらのことは〕起 こらなければならない。しかしまだ〔世の〕終末ではない。
411308すなわち、民族が民族に敵対して、王国が王国に敵対し
て、 起き上がるだろう。そこかしこに地震があるだろう、飢饉があるだろう。これらは産みの苦しみの始まりだ。
411309あなたたちは自らよく警戒せよ。人々はあなたたちを地方裁判所に引き渡すだろう。またあなた たちは会堂で〔鞭で〕打たれるだろう。またあなたたちは、私のゆえに総督たちや王たちの前に立つだろう、彼らに対して証しをするため
だ。
新共同訳1987
◆終末の徴
13:7 戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞いても、慌ててはいけない。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。
13:8 民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に地震があり、飢饉が起こる。これらは産みの苦しみの始まりである。
13:9 あなたがたは自分のことに気をつけていなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂で打ちたたかれる。また、わたしのために総督や王の前に立たされ
て、証しをすることになる。
前田訳1978
13:7 戦いのひびきや戦いのうわさを聞くときに、あわてるな。それはおこらねばならぬが、まだ最後ではない。
13:8 民は民に、国は国に立ち向かおう。あちこちに地震があり、飢饉があろう。これらは陣痛のはじめである。
13:9 あなた方はみずからに気をつけよ。あなた方は裁判所に引き渡され、会堂で打たれよう。わたしゆえに総督や王の前に立たされて彼らへの証しとされよう。
新改訳1970
13:7 また、戦争のことや戦争のうわさを聞いても、あわててはいけません。それは必ず起こることです。しかし、終わりが来たのではありません。
13:8 民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に地震があり、ききんも起こるはずだからです。これらのことは、産みの苦しみの初めです。
13:9 だが、あなたがたは、気をつけていなさい。人々は、あなたがたを議会に引き渡し、また、あなたがたは会堂でむち打たれ、また、わたしのゆえに、総督や王た
ちの前に立たされます。それは彼らに対してあかしをするためです。
塚本訳1963
13:7 戦争(を目のあたりに見たり、)また戦争の噂を聞いた時に、あわてるな。『それはおこらねばならないことである』が、しかしまだ最後ではない。
13:8 (世の終りが来る前に、)『民族は民族に、国は国に向かって(敵となって)立ち上がる』のだから。またここかしこに地震があり、飢饉がある。(だが)これ
は(まだ、新しい世界が生まれるための)陣痛の始めである。
13:9 しかしあなた達は(こんな外の出来事よりも)自分のことに気をつけておれ。あなた達は裁判所に引き渡され、礼拝堂で打たれる。また、わたし(の弟子である
が)ゆえに、総督や王の前に立たされるであろう。これは、その人たちに(福音を)証しする(機会を与えられる)ためである。
口語訳1955
13:7 また、戦争と戦争のうわさとを聞くときにも、あわてるな。それは起らねばならないが、まだ終りではない。
13:8 民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに地震があり、またききんが起るであろう。これらは産みの苦しみの初めである。
13:9 あなたがたは自分で気をつけていなさい。あなたがたは、わたしのために、衆議所に引きわたされ、会堂で打たれ、長官たちや王たちの前に立たされ、彼らに対
してあかしをさせられるであろう。
文語訳1917
"411307"," 戰爭と戰爭の噂とを聞くとき懼るな、かかる事はあるべきなり、されど未だ終にはあらず。"
"411308"," 即ち「民は民に、國は國に逆ひて起たん」また處々に地震あり、饑饉あらん、これらは産の苦難の始なり。"
"411309"," 汝等みづから心せよ、人々なんぢらを衆議所に付さん。なんぢら會堂に曳かれて打たれ、且わが故によりて、司たち及び王たちの前に立て
られん、これは證をなさん爲なり。"
●結論
戦争、異常気象、飢饉、病気、離婚、犯罪などこの世の不幸はこれ皆終末の徴。これらは主の来臨でなくなる。
塚本訳 マコ 13:10-11
13:10 (終りの日が来る前に)福音はまずすべての国の人に説かれねばならないのだから。
13:11 人々があなた達を引いていって(裁判所や役人に)引き渡した時には、何を言おうかと取越し苦労をするな。なんでもその時に(神から)授かるもの、それを言えばよろしい。言うのはあなた達でなく、聖霊だから。
塚本訳 Uペテ3:8-9
3:8 愛する者よ、『主の前では』一日が千年の如く、『千年』が一『日の如く』である、この一つの事を忘れるな。
3:9 主は或る人達が遅いと考えているように約束を果たし給うのが遅いのでは(決して)ない。ただ何人の亡びることをも欲せず、凡ての者が悔い改めに到ることを欲して、君達に対し寛大であり給うのである。