号泣は神が「復活と永遠の命」に導く恩恵の時

・・・「生きるか死ぬか」瀬戸際の呻きの時に読むロマ書8章・・・

東京聖書読者会 2012.4.22 高橋照男

 

@創造物とA神の子たちとB御霊との呻きが、最後の日の栄光を保証する。

塚本訳 ロマ8:18−27

 

8:18 (しかもこの苦しみは恐れることはない。)なぜなら、わたしはこう考える。今の世の苦しみは、わたし達に現われようとしている栄光(──キリストと一しょに神の国の相続人になる最後の日の大いなる光栄──)にくらべれば、言うに足りない。

「苦しみは瞬時にして喜びは永遠なり」(ヒルティ「幸福論」最終行の結論)

 

*18-1 塚本訳 Uコリ4:17

4:17 なぜなら、現在の軽い苦難は、この上もなく素晴らしい、永遠に豊富な(神の)栄光をわたし達にもたらす(保証だ)からである。

 

*18-2 塚本訳 Tペテ4:13

4:13 むしろキリストの苦難に与れば与るだけ喜べ。(最後の日)その栄光の顕るる時にも歓びに喜ぶ(ことが出来る)ためである。

 

*18-3 塚本訳 ヨハ 5:24

5:24 アーメン、アーメン、わたしは言う、わたしの言葉を聞き、わたしを遣わされた方を信ずる者は、(今すでに)永遠の命を持っていて、(最後の日に)罰を受けない。その人はもはや死から命に移っているのである。

 

*18-4 塚本訳 コロ 3:4

3:4 (しかし今でこそ隠されているが、)私達の生命であるキリストが顯れ給う時には、君達もまた彼と共に栄光の裡に顯れるであろう。

 

*18-5 新共同 黙  21:4

21:4 彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。最初のものは過ぎ去ったからである。

 

8:19 (そしてこの栄光は必ず与えられる。)その証拠(の第一)は、創造物が神の子たちの現われるのを、首を長くして待ちこがれていることである。

●救いが終末に完成する証拠の第一は全創造物が神の子の出現を望んでいる事

 

*19-1 口語訳 創  1:26

1:26 神はまた言われた、「われわれのかたちに、われわれにかたどって人を造り、これに海の魚と、空の鳥と、家畜と、地のすべての獣と、地のすべての這うものとを治めさせよう」。

 

*19-2 口語訳 創  2:15

2:15 主なる神は人を連れて行ってエデンの園に置き、これを耕させ、これを守らせられた

 

*19-3 塚本訳 マタ 21:33-36

21:33 もう一つの譬を聞きなさい。ある家の主人があった。『葡萄畑をつくって、それに垣根をめぐらし、その中に搾り場をもうけ、(見張りの)櫓を建てた』上、小作人たちに貸して旅行に出かけた。

21:34 収穫の時が近づくと、収穫を取り立てるために、使用人たちを小作人の所に使いをやった。

21:35 すると小作人は使用人をつかまえて、一人をなぐりつけ、一人を石で打ち、一人を殺した。

21:36 また前よりも多くのほかの使用人をやると、同じような目にあわせた。

 

*19-4 口語訳 創  6:13

6:13 そこで神はノアに言われた、「わたしは、すべての人を絶やそうと決心した。彼らは地を暴虐で満たしたから、わたしは彼らを地とともに滅ぼそう

 

8:20 なぜであるか。創造物は自分から(今のような)はかない運命に屈服したのでなく、それは屈服させたお方([神]の御心)によるからである。(彼らはアダムの罪の責任を負わされたのである。)しかし(この屈服には)望みがある。

●全創造物が死のはかない運命に屈服した責任はアダムと悪い管理人たる罪人

 

*20-1 口語訳 創  3:17-19

3:17 更に人に言われた、「あなたが妻の言葉を聞いて、食べるなと、わたしが命じた木から取って食べたので、/地はあなたのためにのろわれ、/あなたは一生、苦しんで地から食物を取る

3:18 地はあなたのために、いばらとあざみとを生じ、/あなたは野の草を食べるであろう。

3:19 あなたは顔に汗してパンを食べ、ついに土に帰る、/あなたは土から取られたのだから。あなたは、ちりだから、ちりに帰る」。

 

*20-2 塚本訳 ロマ 1:21

1:21 彼らは神を知っていながら、神として賛美せず、感謝をささげず、かえってその考えは空虚になり、その愚かな心は(ますます)暗くなったからである。

 

*20-3 塚本訳 ロマ 1:28

1:28 こうして彼らは神を知ることを役に立たぬものと考えたので、神の方でも、彼らの心が役に立たなくなるに任せられた。その結果彼らは(人として)なすべからざることをするようになったのである。

 

*20-4 塚本訳 Uコリ4:4

4:4 彼らの場合、この不信者たちの考えをこの世の神(である悪魔)が盲にして、神の影像である救世主の栄光をつげる福音の光を見ることができないようにしたのである。

 

*20-5 口語訳 イザ 24:5-6

24:5 地はその住む民の下に汚された。これは彼らが律法にそむき、定めを犯し、とこしえの契約を破ったからだ。

24:6 それゆえ、のろいは地をのみつくしそこに住む者はその罪に苦しみ、また地の民は焼かれて、わずかの者が残される。

 

*20-6 塚本訳 ロマ 5:17

5:17 一人の人によって、すなわち一人の人(アダム)の過ちによってすら死が支配するようになったくらいであるから、ましてあふれるばかりの恩恵と義とされる賜物とを戴いた者が、一人の人イエス・キリストにより(永遠の)命をもって支配するのは、もちろんであるからである。──

 

8:21 創造物自身も、滅亡の奴隷になっている(現在の)状態から自由にされて、神の子供たちがうける栄光と自由とにあずかるのだから。

●終末では創造物が滅亡の奴隷になっている(現在の)状態から自由にされる。

 

*21-1 ロマ 11:32

11:32 つまり神はすべての人を不従順の中に閉じこめられたが、これはすべての人に憐れみを施すためであった。

 

*21-2 塚本訳 Uコリ3:15-17

3:15 いやむしろきょうまでモーセ(律法)が朗読される度毎に、ベールは彼らの心にかかって(いるので、そのほんとうの意味が隠されて)いる

3:16 『しかし彼らの心が主に帰るならば、その時ベールは取り除かれる。』

3:17 (ここで)主(と)は御霊(のこと)である。主の御霊のあるところには自由が(あるから、ベールが取り除かれるので)ある。

 

8:22 わたし達が知っているように、全創造物は(かの日から)今まで、一しょになって呻き、一しょになって産みの苦しみをしている。(父なる神がこの  呻きに耳を傾けられないことがあろうか。)

●全創造物は今まで、一しょになって呻き、産みの苦しみをしている。

 

*22-1 塚本訳 ヨハ 8:34

8:34 イエスは答えられた、「アーメン、アーメン、わたしは言う、罪を犯す者は皆罪の奴隷である。

 

*22-2 塚本訳 ヨハ 4:15

4:15 女が言う、「主よ、その水を下さい。(二度と)渇くことがないように、またここに汲みに来なくてもよいように。」

 

8:23 しかし(苦しんでいるのは)創造物だけではない。わたし達自身も、(神の子にされた証拠として)御霊なる初穂を持っているので、このわたし達自身も、自分(のみじめな姿)をかえりみて、呻きながら、(正式に神の)子にされること、すなわちわたし達のこの(罪の)体があがなわれ(て、朽ちることのない栄光の体にされ)ることを、待っているのである。

●終末に救いが完成する第二の証拠は御霊を頂いた私達が現在呻いている事

 

*23-1 塚本訳 ロマ 3:10-12

3:10 (聖書に)こう書いてある。──『正しい人がいない、一人もいない、

3:11 物のわかる人がいない、神をさがし求める人がいない。

3:12 だれもかれも迷って、みんな堕落してしまった。善をする人がいない、ただの一人もいない。

 

*23-2 塚本訳 ロマ 3:19

3:19 ところでわたし達が知っているように、(右の)律法[聖書]が言うことはみな、律法に生きる者(すなわちユダヤ人)に対して語られるものである。(しかし)こうして(ユダヤ人だけでなく)すべての(人の)口がふさがり、世界中の人が、神に対して罪なしと言うことはできないのである。

 

*23-3 塚本訳 ヨハ 8:7

8:7 しかし彼らがしつこく尋ねていると、身を起こして言われた、「あなた達の中で罪(をおかしたこと)のない者が、まずこの女に石を投げつけよ。」

 

*23-4 塚本訳 ロマ 7:24

7:24 なんとわたしはみじめな人間だろう!だれがこの死の体から、わたしを救い出してくれるのだろうか。

 

*23-5 塚本訳 エペ 2:3

2:3 (否、)私達も皆かつてはこの人達に伍して自分の肉の欲の中に生活し、肉と欲望の欲するままに振舞って、他の(異教)人達のように生まれながら(神の)怒りの(審判に定められた)子であった。

 

*23-6 塚本訳 Uコリ4:7

4:7 しかしこの宝が、(貧弱な)土の器の中にある。それはその素晴らしい力が神のものであって、わたし達(土の器)から出るのではないことがわかるためである。

 

*23-7 塚本訳 Uコリ5:2

5:2 どうしてであろうか。わたし達はこのテントにいて、天の住いを上に着たくてたまらずに呻いているからである。(この憧れと呻きこそ、永遠の住いのある証拠ではないか。)

 

*23-8 塚本訳 ピリ 1:29

1:29 君達はキリストのために──ただ彼を信ずるばかりでなく、また彼のために苦しむことをも恵まれたからである。

 

8:24 なぜなら、わたし達は(最後の日に救いが完成されるという)望みをもって、救われているからである。目に見ることのできる望みは望みではない。人はいま現に見ているものを、なんでその上望む必要があろうか。

●最後の日には全創造物が清められ復活するという「希望」を持つことが救い

 

*24-1 塚本訳 ロマ 5:2-5

5:2 そうだ、キリストにより、信仰で、わたし達はいまいるこの恩恵の状態に入ることができ、また(最後の日に)神の(子になることを信じて、その)栄光にあずかる希望を誇っているのである。

5:3 そればかりではない。苦難をも誇る。苦難は忍耐を、

5:4 忍耐は鍛錬を、鍛錬は希望を生むことを知っているからである。

5:5 そしてこの『希望は(必ず実現して、わたし達を)失望させることはない。』神はわたし達に聖霊を授け、それによって愛をわたし達の心の中に(いつも豊かに)注いでいてくださるからである。

 

*24-2 塚本訳 Tペテ1:8

1:8 君達は彼を(目のあたり)見たことはないが、(これを)愛し、今も見ることは出来ないが、(これを)信じて、(既にかの日の)輝きに満ちた、言語に絶する喜悦を喜んでいる。

 

*24-3 塚本訳 ガラ 5:5

5:5 (キリストを信ずる)わたし達は、御霊によって、信仰により、(最後の日に)義とされる希望をもって待っているからである。

 

*24-4 塚本訳 ロマ 15:4

15:4 なぜなら、(聖書に)前に書かれたほどのことはみな、(後の時代の)わたし達の教訓のために書かれたもので、わたし達が聖書のあたえる忍耐と慰めとをもって、希望を持ちつづけるためである。

 

*24-5 塚本訳 ロマ 12:12

12:12 希望をもって喜び、苦難に耐え、たゆまず祈れ。

 

*24-6 塚本訳 テト 2:12-13

2:12 私達を導いて、不敬虔とこの世の情欲とを離れ、考え深く、真直ぐに、また敬虔にこの世に生きさせ、

2:13 幸福な希望と、大なる神及びわれらの救い主キリスト・イエスの栄光の顕現(によってその希望が満たされること)とを待ち望ませるのである。──

 

*24-7 塚本訳 エペ 1:18

1:18 また【君達の】心の目を明らかにして、神に召され(ることによって得)た希望の何であるか、『聖徒の受くる』光栄ある(天の)『相続財産』の富の何であるか、

 

*24-8 新共同 Tペテ1:4

1:3 わたしたちの主イエス・キリストの父である神が、ほめたたえられますように。神は豊かな憐れみにより、わたしたちを新たに生まれさせ、死者の中からのイエス・キリストの復活によって、生き生きとした希望を与え、

 

8:25 しかしわたし達が見ていないものを望むとすれば、忍耐をもって待たねばならない。

●新天新地は人間の行為でつくり出すものではなく、忍耐をもって待つもの

 

*25-1 塚本訳 ルカ 21:19

21:19 あなた達は忍耐によって、自分の(まことの)命をかち取ることができる。

 

*25-2 塚本訳 ヘブ 10:36

10:36 あなた達が神の御心を行って約束のものを受けるには、忍耐の必要があるからである。

 

*25-3 塚本訳 Uペテ3:12-13

3:12 神の日の到来を待ち望みつつ(これを)早め(ることに努力せ)ねばならぬことであろう!その日『天は』焼けて解け去り、日月星辰は燃えて『溶けるであろう』。

3:13 しかし私達は彼の約束によって、義の住む『新しい天』と『新しい地』とを待ち望む

 

*25-4 塚本訳 Tコリ16:21-22

16:21 (最後に、)パウロが自筆で挨拶する。

16:22 主を愛しない者があるなら、呪われよ!、マラナ、サ(主よ、来てください)

 

*25-5 塚本訳 エペ 6:18

6:18 (最後に祈りで武装せよ。すなわち)あらゆる祈りと願いをもって常に御霊において祈れ。そしてそのため(いつも)目を覚まし、あらん限りの根気をもって聖徒達一同のために祈って居れ

 

*25-6 塚本訳 ルカ 9:23

9:23 それから今度は皆に話された、「だれでも、わたしについて来ようと思う者は、(まず)己れをすてて、毎日自分の十字架を負い、それからわたしに従え

 

*25-7 塚本訳Tコリ15:58

15:58 だから、わたしの愛する兄弟たちよ、しっかりしておれ、動かずにおれ、いつも主の仕事にぬきんでよ。骨折りが主にあってむだにならないことを、あなた達は知っているのだから。

 

*25-8 塚本訳 Tコリ10:13

10:13 人間の力に余る試みが、あなた達をおそったことはないのである。神は誠実であられる。あなた達が耐えられない程に試みられることを、お許しにならない。試みに添えて、(かならず)逃げ道をもつくっておいてくださるので、それに耐え得るのである。

 

8:26 しかし(創造物やわたし達神の子が苦しんでいると)同じように、御霊も、弱いわたし達を助けてくださる。すなわち、(神のみ心にかなうには)どう何を祈るべきかわからないので、御霊自身が、無言の呻きをもって(わたし達の祈りを神に)執り成してくださるのである。

●どう何を祈るべきかわからない時は、御霊も共に一緒に呻いてくださる

 

*26-1 塚本訳 ヨハ 15:13

15:13 (わたしはあなた達のために命を捨てる。)友人のために命を捨てる以上の愛はないのだ

 

*26-2 塚本訳 ヨハ 3:16

3:16 そのゆえは、神はその独り子を賜わったほどにこの世を愛されたのである。これはその独り子を信ずる者が一人も滅びず、永遠の命を持つことができるためである。

 

*26-3 塚本訳 ロマ 8:34

8:34 『だれが(わたし達を)罰することができるか。』キリスト・イエスが(わたし達の罪のために)死んで、それだけでなく復活して、いま神の右においでになって、わたし達のために執り成していてくださるのに。

 

8:27 しかし(人の)心を見抜くお方[神]は、御霊が何を求めているか、すなわち、御霊が神の御心にかなうように聖徒たちのために執り成しておられることを、(もちろん)御存じである。

●「ため息」ばかりで祈れなくても御霊が聖徒たちのために執り成して下さる

 

*27-1 塚本訳 ヘブ 7:25

7:25 それゆえ彼はまた、彼によって神に近づく人々を完全に救うことが出来る。彼は人々のために(神に)執成をしようとして常に生きておられるからである。

 

*27-2 塚本訳 ロマ 12:14-15

12:14 (あなた達を)迫害する者に(神の)祝福を求め、祝福して呪うな。

12:15 喜ぶ者と共に喜び、泣く者と共に泣け

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