最後の審判がある

                         2009.12.6 東京聖書読者会 高橋照男

 

@葡萄畑の労働者の譬は「最後の審判」の様相。聖書は「最後の審判」が前提。

A黙示録の「第二の死」とは霊魂の永久滅亡。火の池の死。永遠の死。

B「最後の審判」を受けるためにすべての人が墓から有体的に復活させられる

C「最後の審判」があると言われると不安になる理由は、良心の呵責のため。

D神の国の経済原理はこの世と同じではなく不合理かつ不経済。神は骨を折る。

E最後の日に「貧しいものは福音を聞かされる」。不信者にラストチャンス有。

F「最後の死の裁き」を免れるためにはどうしたらよいのか。

G「キリスト賛歌」。「最後の審判」で絶対恩恵による無条件の救いを頂ける。

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塚本訳 マタ 19:29-30

19:29 そしてわたしのために家や兄弟や姉妹や父や母や畑をすてた者は一人のこらず、(この世で)その幾倍を受け、また(来るべき世では)永遠の命をいただくのである

19:30 しかし(決して油断をしてはならない。)一番の者が最後になり、最後の者が一番になることが多い

 

葡萄畑の労働者の譬(マタ 20:1-16)

20:1 (なぜであろう。)天の国は、家の主人が夜の引明けに出ていって、葡萄畑に労働者を雇うのに似ているからである。

20:2 一日一デナリ[五百円]の約束で、労働者たちを葡萄畑にやった。

20:3 また九時ごろ出ていって、ほかの労働者が何もせずに市場に立っているのを見て、

20:4 『あなた達も葡萄畑に行きなさい。やるだけのものはやるから』と言うと、

20:5 その人たちも行った。十二時ごろと三時ごろにまた出ていって、同じようにした。

20:6 (最後に)五時ごろ出ていって見ると、(まだ)ほかの労働者が立っていたので、言う、『なぜ一日中何もせずに、ここに立っているのか。』

20:7 彼らがこたえる、『だれも雇ってくれないのです。』彼らに言う、『(まだ一時間は働ける。)あなた達も葡萄畑に行きなさい。』

20:8 さて夕方になると、葡萄畑の主人が監督に言う、『労働者たちを呼んで、賃金を払ってやりなさい、(逆に)最後の者から始めて最初の者まで。』

20:9 そこで(まず)五時ごろの者が来て、一デナリずつ貰った。

20:10 最初の者は来て、(あの連中が一デナリなら、)自分たちは余計に貰えるものと思っていたところ、彼らも一デナリずつ貰った。

20:11 そこで貰ったとき、家の主人に向かって不平を

20:12 言った、『この最後の者は(たった)一時間しか働かなかった。われわれは一日中、重労働と暑さを辛抱したのに、あなたは同じ扱いをされたではないか。』

20:13 主人がその一人に答えた、『君、わたしは何も間違ったことをあなたにした覚えはない。一デナリの約束ではなかったのか。

20:14 自分の分を取って帰りたまえ。わたしはこの最後の人に、あなたと同じだけやりたいのだ。

20:15 わたしのものを、わたしがしたいようにしてはいけないのか。それとも、わたしが親切をしてやったのが羨ましいのか。』

20:16 このように、最後の者が一番になり、一番の者が最後になるであろう。」

 

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@葡萄園の労働者の譬は「最後の審判」の様相。聖書は「最後の審判」が前提。

塚本訳 マタ 7:21-23

7:21 わたしに『主よ、主よ』と言う者が皆、天の国に入るのではない。わたしの天の父上の御心を行う者(だけ)が入るのである。

7:22 (最後の裁きの)かの日には、大勢の者がわたしに、『主よ、主よ、(入れてください。)『わたし達はあなたの名で伝道し、』あなたの名で悪鬼を追い出し、あなたの名で奇蹟を沢山行ったではありませんか』と言うであろう。

7:23 その時わたしは、はっきり彼らに言おう、『かってお前たちを弟子にした覚えはない。『この不届者、わたしを離れよ!』』と。

 

塚本訳ルカ 13:27-30

13:27 しかし主人は、『わたしはあなた達がどこの人だか知らない。『この悪者、みんな、わたしをはなれよ!』』と言うであろう。

13:28 あなた達はアブラハムやイサクやヤコブや、またすべての預言者たちが神の国におるのに、自分は外に放り出されるのを見て、そこでわめき、歯ぎしりするであろう

13:29 また人々が『東から西から北から南から』来て、神の国で宴会につらなるであろう。

13:30 たしかに、最後であって一番になる者があり、一番であって最後になる者がある。」

 

塚本訳 マタ 21:31-32

21:31 この二人のうち、どちらが父の心を行ったのだろうか。」「もちろん長男」と彼らが答える。イエスが言われる、「アーメン、わたしは言う、税金取りや遊女たちは、あなた達よりも先に神の国に入るであろう

21:32 そのわけは、(洗礼者)ヨハネが義の道を示しに来たのに、あなた達は彼を信ぜず、税金取りや遊女の方がかえって信じたからだ。しかしあなた達は(あの人たちが悔改めるのを)見たあとでも、後悔して彼を信じようとしなかった。

 

A黙示録の「第二の死」とは霊魂の永久滅亡。火の池の死。永遠の死。

塚本訳 黙  2:11

2:11 耳を有っている者は、御霊が(全)教会に言い給うことの何であるかを聴け。勝利者は決して第二の死、(永遠の死)に害なわれないであろう。

 

塚本訳 黙  20:14

20:14 そして死と陰府とは火の池に放り込まれた。これが第二の死、(最後の)火の池の死である。

 

塚本訳 黙  21:8

21:8 しかし臆病者、不信の者、嫌悪むべき者、(また)殺人者、淫行の者、魔術を行う者、(また)偶像礼拝者、凡ての虚偽者──彼らの運命は、火と硫黄の燃えている池に投げ込まれることである。これは第二の死、(すなわち最後の死)である。」

 

塚本訳 Uペテ3:7

3:7 そして今の天と地は同じ(神の)言によって、(今度は)火(による滅亡)のために蓄えられ、(最後の)審判と不敬虔な人達の滅亡との日のために取って置かれているのである。

 

塚本訳 ルカ 16:24

16:24 声をあげて言った、『父アブラハムよ、どうかわたしをあわれと思ってラザロをよこし、指先を水にひたしてわたしの舌を冷やさせてください。わたしはこの焔の中でもだえ苦しんでおります。

 

塚本訳 マタ 10:28

10:28 体を殺しても、魂を殺すことの出来ない者を恐れることはない。ただ、魂も体も地獄で滅ぼすことの出来るお方を恐れよ

 

B「最後の審判」を受けるためにすべての人が墓から有体的に復活させられる

塚本訳 ヨハ 5:28-29

5:28 あなた達は(子が裁くという)このことを驚くに及ばない。時が来ると、墓の中にいる者が皆子(たるわたし)の声を聞いて、

5:29 (墓から)出てくるからである。すなわち、善いことをした者は(永遠の)命にはいるために復活し、悪いことをした者は(死の)罰を受けるために復活する。

 

塚本訳マタ 27:50-53

27:50 しかしイエスはふたたび(何か)大声で叫ばれると共に、息が切れた。

27:51 その途端に、宮の(聖所の)幕が上から下まで真っ二つに裂けた。そして地が震い、岩が裂け、

27:52 墓が開いて、眠っていた多くの聖者たちの体が生きかえり

27:53 墓から出てきて、イエスの復活の後、聖なる都(エルサレム)に入って多くの人に現われた。

 

塚本訳Tコリ15:20

15:20 しかしながら今、キリストは死人の中から復活しておられる、眠った者の(復活の)最初として

 

塚本訳  ルカ 24:22-24

24:22 ところがまた、仲間の女たちがわたし達をびっくりさせました。──この女たちは朝早く墓に行ったが、

24:23 お体が見つからずにかえって来て、天使たちがあらわれ、あの方は生きておられる、と告げたと言うのです。

24:24 そこで仲間の男が二三人墓に行って見ると、はたして女たちの言うとおり(墓は空っぽ)だったが、(生きておられるという)その方は見えなかったのです。」

 

C「最後の審判」があると言われると不安になる理由は、良心の呵責のため。

塚本訳 使  24:24-25

24:24 数日の後ペリクスは、ユダヤ人であるその妻ドルシラと一緒に(監禁の場所に)来て、パウロを呼び、キリスト・イエスに対する信仰の話を聞いた。

24:25 ところがパウロの話は、義と、節制と、来るべき(最後の)裁きとについてだったので、ペリクスは恐ろしくなって、「本日はこれで帰ってよろしい。よい折があったら、また呼びにやるから」と言った。

 

塚本訳 マタ 14:3-8

14:3 それにはこういう訳がある。──ヘロデは(前に)その兄弟ピリポの妻ヘロデヤのことから、ヨハネを捕らえ、しばって牢に入れたことがあった。

14:4 ヨハネがヘロデに、「あなたはあの婦人を妻にするのはよろしくない」と言ったからである。

14:5 ヘロデはヨハネを殺したいと考えたが、民衆はヨハネを預言者と思っていたので、彼ら(が騒ぎ出すの)を恐れた。

14:6 ところでヘロデの誕生祝いがあったとき、ヘロデヤの娘が満座の中で舞をまい、ヘロデを喜ばせた。

14:7 そのためヘロデは娘に、願うものはなんでもやろう、と誓いまで立てて約束した。

14:8 娘は母の入り知恵で、「洗礼者ヨハネの首を盆にのせて、今ここに戴きます」と言う

 

D神の国の経済原理はこの世と同じではなく不合理かつ不経済。神は骨を折る。

塚本訳 Tテサ5:9-10

5:9 何故なら神が私達に定め給うた運命は御怒りによる滅亡でなく、私達の主イエス・キリストによって救いを得ることであるから。

5:10 主は、私達が(その日)目を覚ましていても(あるいは既に墓に)眠っていても、(皆等しく)彼と共に生きることが出来るように、私達のために死に給うたのである。

 

塚本訳 ルカ 15:3-4

15:3 そこで彼らにつぎの譬を話された。

15:4 「あなた達のうちのだれかが羊を百匹持っていて、その一匹がいなくなったとき、その人は九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を、見つけ出すまではさがし歩くのではないだろうか。

 

塚本訳 ルカ 15:8

15:8 また、どんな女でも、ドラクマ銀貨[五百円]を十枚持っていて、もしその銀貨を一枚無くしたとすれば、明りをつけて家(中)を掃き、それを見つけ出すまでは、丹念にさがしつづけるのではないだろうか

 

塚本訳 ルカ 15:19-24

15:19 もうあなたの息子と言われる資格はありません。どうか雇人なみにしてください』と。

15:20 そして立ってその父の所へ出かけた。ところが、まだ遠く離れているのに、父は見つけて不憫に思い、駈けよって首に抱きついて接吻した。

15:21 息子は父に言った、『お父さん、わたしは天(の神様)にも、あなたにも、罪を犯しました。もうあなたの息子と言われる資格はありません。……』

15:22 しかし父は(皆まで聞かず)召使たちに言った、『急いで、一番上等の着物をもって来て着せなさい。手に指輪を、足にお靴をはかせなさい

15:23 それから肥えた小牛を引いてきて料理しなさい。みんなで食べてお祝いをしようではないか

15:24 このわたしの息子は死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから。』そこで祝賀会が始まった

 

E最後の日に「貧しいものは福音を聞かされる」。不信者にラストチャンス有。

塚本訳 マタ 11:2-6

11:2 さて(洗礼者)ヨハネは牢屋で、(イエスの)救世主としての働きを聞くと(心が動揺し、)弟子たちをやって、

11:3 「来るべき方(救世主)はあなたですか、それともほかの人を待つべきでしょうか」とたずねさせた。

11:4 イエスは答えられた、「行って、(今ここで)聞いていること見ていることをヨハネに報告しなさい。

11:5 ──『盲人は見えるようになり、』足なえは歩きまわり、癩病人は清まり、聾は聞き、死人は生きかえり、『貧しい人は福音を聞かされている』と。

11:6 わたしにつまずかぬ者は幸いである。」

 

新共同 イザ 61:1

61:1 主はわたしに油を注ぎ/主なる神の霊がわたしをとらえた。わたしを遣わして/貧しい人に良い知らせを伝えさせるために。打ち砕かれた心を包み/捕らわれ人には自由を/つながれている人には解放を告知させるために。

 

塚本訳 マタ 5:3

5:3 ああ幸いだ、神に寄りすがる『貧しい人たち、』天の国はその人たちのものとなるのだから。

 

塚本訳 マタ 22:10-14

22:10 家来たちは道に出ていって、出会った者を悪人でも善人でも皆集めてきたので、宴会場は客で一ぱいになった。

22:11 王は客を見ようとして入ってきたが、そこに礼服を着けていない者が一人いるのを見て

22:12 その人に言った、『君、礼服も着ずに、なんでここに入ってきたのか。』その人が黙っていると、

22:13 王は家来たちに言った、『あの者の手足を縛って、外の真暗闇に放り出せ。そこでわめき、歯ぎしりするであろう。』

22:14 ──招かれる者は多いが、選ばれる者は少ないのだから。」

F「最後の死の裁き」を免れるためにはどうしたらよいのか。

塚本訳 Uコリ5:4

5:4 それで、わたし達のこのテントにいる者は、重荷に呻いている。これを脱ぎたい(つまり死にたい)のではなく、(天の住いを)上に着たいからである。これは死ぬべきものが命に飲み込まれるためである。

 

塚本訳ルカ 23:42-43

23:42 それから(イエスに)言った、「イエス様、こんどあなたのお国と共にお出でになる時には、どうかわたしのことを思い出してください

23:43 「イエスが言われた、「アーメン、わたしは言う、(その時を待たずとも、)あなたはきょう、わたしと一しょに極楽にはいることができる。」

 

塚本訳 ルカ 16:28-31

16:28 わたしに五人の兄弟があります。彼らまでがこの苦しみの場所に来ないように、よく言って聞かせてください。』

16:29 しかしアブラハムは言う、『(その必要はない。)彼らにはモーセ(律法)と預言書と[聖書]がある。その教えに従えばよろしい。

 

塚本訳ヨハ 5:24-25

5:24 アーメン、アーメン、わたしは言う、わたしの言葉を聞き、わたしを遣わされた方を信ずる者は、(今すでに)永遠の命を持っていて、(最後の日に)罰を受けない。その人はもはや死から命に移っているのである

5:25 アーメン、アーメン、わたしは言う、死人が(一人のこらず)神の子(わたし)の声を聞く時が来る、いや、今もう来ている。しかし(ただ聞くばかりでなく、ほんとうに)聞き従う者(だけ)が生きる。

 

塚本訳マタ 24:49-51

24:49 仲間をなぐり始め、酔っぱらいどもと一しょに飲んだり食ったりしていると、

24:50 予期せぬ日、思いもよらぬ時間に、その僕の主人がかえってきて

24:51 僕を八つ裂きにし、偽善者と同じ目にあわせるにちがいない。そのとき彼はわめき、歯ぎしりするであろう。

 

H「キリスト賛歌」。「最後の審判」で絶対恩恵による無条件の救いを頂ける。

塚本訳 黙  5:13

5:13 そして、天と地と地の下と海の上に[ある]凡ての造られた物と、その中にある凡てのものとが(これに応えてこう)言うのを私は聞いた──願わくは、玉座に坐し給う者と仔羊とに、讃美と栄誉と栄光と統治とが、永遠より永遠にあらんことを!

 

塚本訳 黙  22:20

22:20 これらのことを証明する者が言い給う、「然り、私は直に来る。」アーメン、主イエスよ、来たり給え!

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